平屋とスマートホームの相性は抜群?平屋での活用方法や利用シーンを解説

様々な理由で、平屋住宅に需要が高まっており、快適な平屋住まいを目的とした平屋のスマートホーム化も進んでいます。
なぜ平屋の需要が高まっているのか。平屋とスマートホームの相性についても紹介します。
平屋住宅の需要が高まっている理由
近年平屋住宅の需要が高まっている背景にはさまざまな理由が挙げられます。ここでは平屋の着工棟数を国土交通省のデータをもとに解説し、平屋が増えた理由について紹介します。
平屋の着工棟数は年々増加
下記の表は、国土交通省が発表している「建築着工統計調査」から、平屋の着工棟数データをまとめたものです。
年度 | 棟数 |
2012年 | 30,604棟 |
2013年 | 36,551棟 |
2014年 | 32,877棟 |
2015年 | 34,600棟 |
2016年 | 37,947棟 |
2017年 | 41,505棟 |
2018年 | 44,451棟 |
2019年 | 48,585棟 |
2020年 | 46,334棟 |
2021年 | 55,828棟 |
上記の数値を見てわかる通り、年々平屋の着工棟数は増加傾向にあることがわかります。平屋の需要が高まっている理由は次の項で紹介する3つの理由が挙げられます。
都心部離れの増加
コロナ渦の影響もあり、働く場所にとらわれないライフワークが増え、都心部から地方に移住する人が増えたことが平屋の人気を高めた要因のひとつとして考えられます。都心部では狭小地が多く、広い住宅面積を確保するためには3階建てなどの高層階にしなければいけません。しかし、在宅ワークの主流化や大手企業の本社移転などにより、都心部から離れて仕事をする方が増えています。都心部で家を建築するとなると、高い土地代と狭小地であることから、平屋の需要はありませんでした。地方となると広い土地を低価格で購入することが可能なため、平屋を建築する方が増えたことが推測できます。
少子化に合わせた平屋
少子化により一世帯あたりの家族人数が少ないため、部屋数も多くする必要性がなくなったことが平屋の需要が高まった要因とされます。2階建てや3階建ての住宅は4LDKや5LDKなどの間取りが多いですが、平屋に関しては3LDKや4LDKの間取りが多いです。一家族の人数が多くなければ、必要な部屋数も少なくなることから、平屋の需要が高くなっています。
平屋は高齢者にも人気
老後や定年退職後の住まいとして、平屋を選ぶ高齢者も増えています。
平屋は2階建ての戸建てなどよりもメンテナンスや掃除の手間がありません。年齢を重ねるにつれ、階段での上り下りが体力的に厳しくなっていくといった点でも、平屋は快適に過ごすことができます。
また、長年住んできた2階建ての戸建てを平屋に減築する方も多いようです。平屋に減築することで、上記した管理の手間などを削減できるほか、延べ床面積が小さくなるため、固定資産税が減額されるといったメリットもあります。
平屋とスマートホームの相性は抜群?
近年では平屋を、IoT機器を導入したスマートホーム化することで、より快適な生活を望んでいる人が多いようです。
スマートホームとは
スマートホームはインターネットを利用したIoTとテクノロジーを融合した住宅です。スマホやタブレットひとつで家の中の家電を動かすことが可能です。たとえば帰宅時間に合わせてエアコンを点けることができたり、照明の消し忘れなどを確認したりできます。その他にも家の中のカメラを確認したり、お風呂の湯沸かしなどもすることができます。より住宅の利便性を挙げることが可能となるのがスマートホームの魅力です。
平屋は高齢者に向いている
将来的に高齢となった際、階段の上り下りが大変です。平屋であれば1階に集約できるため、2階に登る必要もないことが人気を高めている要因にもなります。また平屋であれば、一部屋当たりの広さや開放的な廊下を実現できます。車いす生活などになった際のバリアフリーにも対応しやすいメリットがあるでしょう。さらにスマートホームであれば家にいる高齢者の状況をカメラで確認することができ、何かあった際はスマホ一台で操作することができるため、平屋とスマートホームとの相性は高いとされています。
コスト安な分スマートホームが取り付けられる
2階建て住宅と比較すると平屋は施工面積が小さいため、建築コストが比較的安価になることから、差額分を利用してスマートホーム環境を整えることができます。もちろん建築会社によって建築費用は異なるものの、一般的には2階建てより平屋の方が安く建築できます。安くなった分、スマートホームの機器を設置できることも、平屋の強みでしょう。ではどのような機器があるのでしょうか。次の項で詳しく解説します。
平屋に導入するおすすめスマートホーム機器

スマートホームにはさまざまな機器があります。導入を検討している方に向けて、代表的な機器と注意点を紹介します。
スマートスピーカー
スマートスピーカーは音声認識が搭載された機器です。「リビングの電気をつけてほしい」「冷房をつけてほしい」などの言葉で伝えることで、家電が認識し自動的に動いてくれます。またリビングにいながらお風呂を沸かすことなどにも利用できます。スマートスピーカーは各メーカー、たくさんの商品を販売しており、代表的な商品であれば「Google Home」や「Amazon Echo」などが挙げられます。スマートスピーカーによって機能は大きく異なるため、購入前にチェックしておくことが大切です。
スマートリモコン
スマートリモコンはリモコンひとつで家電を動かすことができる機器です。本来リモコンは家電ひとつひとつに備え付けられています。そのためリモコンが多くなってしまうデメリットがありました。しかし、スマートリモコンがあれば1台で済ませることが可能です。また近年ではスマホアプリでもリモコン操作できるため、より利便性が高く人気となっています。ただし、家電メーカーによっては対応していない場合も多いです。特に自宅の家電を一つのメーカーで統一している家庭も少ないため、スマートリモコンを購入する際は、「対応メーカー」「対応家電」を確認しておきましょう。
スマートロック
スマートロックはスマホで鍵の施錠ができる機器です。普段から持ち歩くことが多く、失くすことが少ないスマホで施錠・開錠できるため、鍵が不要となります。また外出先でも自宅の鍵が施錠されているかを確認する機能を持ち合わせた商品もあります。ただし扉や既存の鍵の種類によっては対応できないこともあります。スマートロックを購入する際は、自宅の扉が適合できるか確認してもらいましょう。
スマートプラグ
スマートプラグはコンセントに挿すことで家電をIoT化できる機器です。スマートリモコンと似ていますが、リモコンを使わない家電などにも使用できます。加湿器やフロアランプなどの家電を遠隔操作できるようになります。価格も数千円程度で購入できるため、人気のスマートホーム機器です。もちろん古い家電などには対応できないこともあるため注意してください。
ネットワークカメラ
ネットワークカメラは自宅の中を確認することができます。泥棒などの確認だけでなく、高齢者やペットを飼っている家庭に人気です。スマホなどで自宅の状況を確認することが可能となります。ネットワークカメラは全ての商品が録画機能を搭載しているわけではありません。泥棒などがいた時に備え、録画機能付きを購入することをおすすめします。