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女性の住まいにおける防犯対策の重要性。すぐにできる方法から最新の防犯対策まで

女性の住まいにおける防犯対策にはどのような方法があるのでしょうか。

防犯対策の重要性や犯罪被害を未然に防ぐアイデアについて紹介します。

女性の住まいには欠かせない防犯対策

一人暮らしを始める女性にとって、防犯対策は欠かせません。警視庁のデータを確認すると、女性の犯罪被害件数は数多く挙げられます。防犯対策を検討する前に、どのような被害がどれくらいの件数があるのかを事前に理解しておきましょう。

未だに多い、女性被害の性犯罪

警視庁が発表した「痴漢等の性犯罪被害防止対策」によると、2021年における東京都内の犯罪件数は強制性交が約230件、強制わいせつが550件、痴漢は約1,300件の検挙事例があります。

強制わいせつの発生場所

強制性交等の発生場所

その件数の中の約51%以上は、マンションや戸建てなどの自宅で発生しています。女性に対する犯罪は外出先と思われがちですが、自宅での件数も非常に多いです。

年代別被害状況

さらに、被害を受けている方は10代〜20代が70%以上です。若い女性をターゲットとした被害が多いため、自宅の防犯対策はしっかり行っておく必要があります。

ストーカーの被害件数

警視庁が発表した「令和4年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について」を見ると、年間2万件近い被害件数が発生していることが分かります。

ストーカー事案の相談等件数

年次相談等件数(件)
20132万1,089
20142万2,823
20152万1,968
20162万2,737
20172万3,079
20182万1,556
20192万912
20202万189
20211万9,728
20221万9,131

つまり、1日に50件以上のストーカー被害が発生していることになります。

また、ストーカーは外出先で起きる事件が多いですが、一方で女性の家を特定するために行う犯罪者も多いです。そのため、自宅にいない時間に、犯罪者が勝手に家の中に入ることが想定されます。女性一人であれば対処が難しいため、防犯対策を検討しておく必要があるでしょう。

空き巣被害は年間約1.7万件

女性の一人暮らしだけではありませんが、警視庁が発表した「令和3年1~12月犯罪統計」では、年間約1.7万件の侵入盗が報告されています。空き家の中には金銭目的だけでなく、女性の下着などを盗む目的もあります。

特に一人暮らしの場合、不在時間が長いため、標的になりやすい傾向にあります。そのため自宅の防犯は必ず心がけておく必要があります。

女性の一人暮らしで取り組む防犯対策とは

女性への犯罪が多い中、自分の身は自分で守る必要があります。ここでは女性の一人暮らしで取り組める防犯対策について紹介します。

女性が住んでいることを分からせない

そもそも女性が住んでいることが分からないようにすることが大切です。特に女性は家の中にかわいいデザインの小物やカーテンなどを設置する方が多いです。しかし、外から見られてしまうと、ひと目で女性が住んでいることが分かってしまいます。そのため、女性らしさのないカーテンやベランダに置く小物を選びましょう。

また、1階は外から女性が住んでいることが分かりやすいですが、高層階に住めば下から家を確認することは難しくなるため、アパートよりマンションのほうが防犯対策になるでしょう。

一人暮らしであることを分からせない

男性用の下着を干していると、一人暮らしでないと判断され、空き巣やストーカーなどの被害を抑えられます。男性の下着を干す方法は古典的な対策ですが、意外と効果が高いといわれています。また、玄関に男性用の靴を置くのもひとつの方法です。

セールスのふりをして訪問し、一人暮らしの確認をする犯罪者もいるため、何事につけでも「一度旦那に相談します」などと嘘をつくようにして対策をとってもよいでしょう。

セキュリティ会社がついている物件を選ぶ

アルソックやセコムなど、セキュリティ会社のサービスが使える賃貸物件に住むのも防犯対策のひとつです。何かあった際は、即座に駆けつけてくれます。

また、窓ガラスなどが割れた際は、セキュリティ会社に通知が届き、入居者に連絡が届く仕組みになっているオプションがついていることが多いです。もちろん入居前にセキュリティ内容は確認しておく必要がありますが、心強い見方となってくれるでしょう。

さらに、セキュリティ会社がついていると犯罪者からのターゲットになりにくくなるというメリットがあります。

オートロック物件の「共連れ」をしない

オートロックの物件であっても、誰かの解錠に合わせて一緒に入る「共連れ」を許してしまうと誰でも建物に侵入が可能です。

ひと目で入居者と分かる人であれば問題ないかもしれません。しかし不審者は入居者のふりをすることもあるため、極力一人で入るようにしましょう。マンションに入られてしまうと犯罪につながる可能性が高いため注意してください。

防犯対策にも役立つIoT・スマートホームサービス

賃貸住宅であっても、IoTやスマートホームサービスを利用して防犯対策にすることも可能です。賃貸住宅に住む女性におすすめする3つのIoTやスマートホームサービスを紹介します。

IoT賃貸の防犯対策

近年賃貸物件でもIoT化やスマートホーム化が進んでいます。IoTを導入すると、スマホで自宅の施錠状況や照明の消し忘れなどを確認できます。

不審者が勝手に部屋に入った場合も、即座にスマホで確認できるため、通報までの時間を早めることができます。自宅の物の盗難リスクを軽減することにもつながります。

さらに、IoTに特化した家電製品を利用すれば、賃貸物件であっても以下のような防犯対策が可能です。

  • 帰宅時間に合わせてエアコンが点けられる
  • 自宅にいるかのように照明を外出先でも点けられる

IoTの魅力は出先で家の家電を動かせることです。家にいるように見せて防犯対策を強化することも可能でしょう。

スマートホームは、家電などの遠隔操作も可能です。そのため、家の鍵の施錠状況の確認や、外出先でも家の照明をつけることもできるため、防犯対策としても高い効果が見込めます。

スマートホームは戸建住宅がメインですが、賃貸物件にも取り入れられつつあります。スーモやアットホームには「スマートホーム」という検索項目はないため、直接不動産会社へ聞いてみましょう。

防犯対策が充実した賃貸物件もある

IoTやスマートホームを取り入れた賃貸物件は決して多くはないものの、防犯対策が充実した物件も多数あります。具体的には以下のような機能です。

  • スマートロック
    • 鍵の施錠や確認をスマホで行うことができる
  • 室内カメラ
    • エントランスだけでなく、家の中を自分のスマホを確認できるカメラ
  • 防犯フィルム付き窓
    • 窓ガラスが割れたとしても入りにくい窓

上記の3つを取り入れた物件であれば、一人暮らしの女性でも十分な対策になります。また備え付けがされていないものの、大家さんによっては自ら購入して設置してもよいと言ってくれるケースもあります。スマートロックや室内カメラは決して高額な商品ではないため、自分で防犯対策を行うことも検討しておきましょう。

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