いまさら聞けない、スマートスピーカーとは。スマートホームに必要なポイントを紹介
話しかけるだけで、天気やニュースなどを教えてくれるスマートスピーカーですが、実はそれ以外にも様々な機能が備わっています。
改めてスマートスピーカーとはどういった機器なのか、その仕組みや活用方法について紹介します。
いまさら聞けないスマートスピーカー・AIスピーカーとは?
スマートスピーカー(AIスピーカー)とはどういったものなのか、その仕組みや機能について解説します。
スマートスピーカー・AIスピーカーとは?
スマートスピーカーやAIスピーカーとは
- 音声操作に対応した
- インターネットに接続できる
- AIアシスタント機能がある
- ワイヤレススピーカー
を指します。
現在では多くの方がインターネットを利用して音楽鑑賞をしたり、映画を見たり、調べものや買い物などをしていますが、スマートスピーカーならパソコンやスマートフォンを使わなくても音声だけで操作ができます。
スマートスピーカーであれば音声だけで操作が可能で、キーボードをたたいたり、画面にタッチしたりするよりも早く、手軽に利用できます。
スマートスピーカーの仕組み
スマートスピーカーを音声操作するためにするために次の2つの技術が使われています。
- 音声認識
- 自然言語処理
・音声認識
コンピュータ(音声認識エンジン)によって、人が話した音声を音声データとして受け取り、音声データをテキストデータに変換する技術です。
人間は言葉をそのまま理解できますが、コンピュータは音響モデルで受け取った音を、言語モデルを用いて解析し認識しなければなりません。
・自然言語処理(Natural Language Processing)
自然言語処理とは、自然言語(日本語や英語など「言葉」のこと)を音声認識によって作成したテキストデータからAIが処理・分析する技術をいいます。
自然言語を解析するためにはAIにディープラーニング(大量の自然言語のデータから特長を抽出してその概念を獲得することで言語を理解できるよう学習すること)をさせる必要があります。
以上の技術を使ってスマートスピーカーは次のような流れで音声操作ができるのです。
- 話しかけられた音声をテキストデータに変換する(音声認識)
- テキストデータをサーバーに送信する
- サーバーに送信されたテキストデータを解析し、意味を理解する(自然言語処理)
- サーバーから返信された回答に従ってスマートスピーカーが応える
スマートスピーカーの機能
スマートスピーカーの主な機能は以下の3つです。
- AIアシスタント機能
- IoT家電の操作
- 音楽再生
1.AIアシスタント機能
スマートスピーカーに話しかけると対話形式でアシストしてくれます。
朝起きたタイミングに合わせて天気予報を調べたり、ニュースを検索したりと自分好みのアシストをセットできます。
2.IoT家電の操作
インターネットに接続して操作可能な、照明、エアコン、テレビなどのIoT家電をスマートスピーカーに話しかけることで操作ができます。
家事をしていたり子どもの相手をしていたりすると手が離せないときがありますが、このようなときでも「テレビをつけて」「明かりをつけて」と話しかけるだけでスマートスピーカーが操作をしてくれます。
3.音楽再生
スマートスピーカーは各社の音楽配信サービスとの連携が可能で、その時々の気分に合わせて音楽を再生することや好みのアーティストを指定して再生することができます。専門の音響メーカーからもスマートスピーカーが発売されており、音質にこだわることも可能です。
スマートスピーカーでできること
スマートスピーカーの便利な点は、音声アシスト機能があることです。
音声とインターネットサービスが繋がることで話しかけるだけでニュースの検索や天気予報を確認できます。
また、IoTデバイスと繋がることで、音楽を再生することも音量調節もハンズフリーで操作が可能です。
ハンズフリー操作で、手が汚れていても操作できますし、家事や育児をしながら、また仕事をしながらでも操作が可能となり、効率をあげることが期待できます。
シーンを登録することで、快適な生活環境を作れる
シーンをセットしておけば、朝目覚めてスマートスピーカーに「おはよう」と一声かければ、天気予報や交通情報、ニュースを聞くことが可能です。リモコン操作も不要でスマートスピーカーが操作をしてくれます。
夜寝る前に「7時に起こして」と声をかけておけば指定した時刻にアラームをセットでき、「テンションがあがる曲」「静かな曲」「落ち着く曲」など自分の好みで指定しておけば好きな音楽で起こしてくれます。
また、少しだけ休みたいときには「今から〇分後に起こして」とか、子どもがゲームやスマートフォンを操作するとき、料理中にゆで時間や焼き時間を教えてくれるのも便利な機能です。
これらの操作がスマートフォンや目覚まし時計を持ちあげなくてもセットできるのです。
簡単に検索ができる
インターネットと繋がって検索をしてくれますから、検索機能をフルに活用できます。
例えば次のような場面で話しかければ応えてくれます。
- 子どもの勉強中やニュースを見ていて、ふと疑問に思ったことを話しかければ教えてくれます。
- 子どもを寝かしつけるときに、なぞなぞや昔話など、面白い話をさがしてくれます。
- 毎朝ニュースやトレンド情報、天気、株価などを新聞代わりに教えてもらうことが可能です。
- 音楽を聴きたいと思った時に曲名を言えばプレイリストや配信サービスから検索して、再生してくれますし、具体的な曲名でなくても好みのジャンルを話しかければ自動で選曲をしてくれます。
好みのジャンルを自動でかけてくれるようにもなります。
料理中にちょっとレシピを確認したいときにも、すぐにスマートスピーカーが調べて答えてくれます。
自分で調べるより早いですし、両手を動かしていてもさがしてくれますから、料理の手をやすめなくても大丈夫です。
家電・機器のリモートコントロール
帰宅したときに両手がふさがっていても、「照明をつけて」と声をかければ明かりをつけてくれます。
テレビのリモコンが見当たらなくても探す必要はありません。
テレビや照明だけではなく、玄関の鍵とも繋がることができますから、出かけるときも帰宅した時も声をかけるだけで鍵の開閉が可能です。
これらの機能を使えば、「行ってきます」の一言で部屋の明かり、テレビやエアコン、玄関の鍵まで全てがoffになり、「ただいま」と声をかければ全てがonになるように設定することも可能です。
洗い物をしているときでも、水回りの音で音楽が聞き取りにくい時には音量をあげてくれるなど自分好みのセッティングが可能です。
便利なスマートスピーカー。なぜ、利用者が増えない?
このようにいろいろと便利な機能があるスマートスピーカーですが、認知度はあがりながらも実際に使っている方は少ないという調査結果があります。
市場調査の結果とその理由、導入する方法について解説します。
まだまだ過半数とはほど遠い
PwCコンサルティング「コネクテッドホーム・スマートデバイス市場意識調査2020」を実施し、その結果を公表しています。
こちらは全国の一般消費者を対象に2018年度に引き続いて調査を実施した結果です。

自宅でスマートホームサービスを利用しているかについての調査結果では、「現在使っている」「かつて使っていた」方を合計した普及率は16.1%となっており、前回調査時の5.9%と比べると増加はしているものの、過半数にはほど遠い状況です。
「設定が複雑そう」「何ができるのか良くわからない」という回答が多いことを紹介
では、なぜ普及率が伸びていないのかを、2021 年5 月に日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(NACS)消費者提言委員会が公表した「消費者の AI・IoT 機器利用に関する意識・実態調査」の結果から探ってみましょう。

調査結果でマイナスイメージをもっている方は以下のようになっています。
スマートスピーカーをはじめとしたスマートホームがどのようなものなのか、よくわからないことからくる不安から導入をためらっている方が多いことがわかります。
(番号は設問の項目番号です。)
④設定が複雑そう:5割弱、
⑥何ができるのか良くわからない:2割
⑦なんとなく怖い:2割弱
寄せられた回答には次のような意見が寄せられています。
- 収集する情報の種類や取り扱いかた、セキュリティが不安。
- 誤作動の危険性もありそうだし、メンテはどうするのか不明。
- IoT 機器についてメリットは強調されるが、どこまでできて、できないことは何なのか分からない時がある。
- 使い勝手が悪く不便なもの。
- 面倒くさそう。
スマートホームメーカー
スマートホームのことがよくわからないから不安に思っている方は、店頭に展示されている製品をみても実際に使ったイメージをつかむのは難しいことです。
インターネット通販などではなおさら具体的なイメージはわかりません。
そのような方はスマートホームの展示場を実際に訪問すると、具体的なイメージをつかむことができます。
スマートホームメーカーなら、いろいろな製品を取り扱ってきた実績があり、製品ごとの使い勝手をよく知っているでしょう。
スマートホーム家電を設置するにはどのようにするのか、スマートホームではなにが具体的にできるのか、スマートホーム家電に関する疑問や不安があれば、スマートホームメーカーに問い合わせてみましょう。