新築を建てる際、いらない設備には何がある?後悔したことやおすすめの設備を紹介

新築を建てる際は、夢のマイホームを想像しワクワクしながら家づくりをスタートします。ただし、予算や間取り、住宅性能、設備、ハウスメーカー選び、ローン手続きなど、考えなければならないことはたくさんあります。
特に住宅設備については、様々な選択肢があり、中には後悔した設備など、ネットの口コミ情報が溢れ、どの情報を信頼すべきか分からなくなることがあります。
住宅設備の要否は、人気だけに惑わされず、ネットの口コミなどを参考意見として取り入れ、自分達のライフスタイルに当てはめた上で本当に必要なものかを判断することで、その判断が後で後悔しないコツとなります。
新築住宅を建てて後悔したこととは?
新築住宅を建てた人が後悔したものランキングの傾向は、どの調査を見てもおおよそ一致しており、「収納・バルコニー・和室などの間取りに関するもの」や「お風呂・トイレ、キッチンなどの水廻り設備類」、「コンセントやスイッチなどの電気設備類」の大きくは3つとなります。
新築を建てた際に後悔した収納・バルコニー・和室などの間取り
新築を建てた際に後悔した意見が圧倒的に多いのは収納に関するものです。
収納が足りなかった、収納部屋の配置が悪かった、収納部屋の形状が悪かったなどです。
収納はやみくもに多ければよいというものでもありません。
収納についても、モデルプランや人気プランを参考にするのではなく、自分達のライフスタイルを想像し、自分達の必要となる収納量を把握した上で、動線をプランに落とし込み必要な箇所に必要な奥行きで必要な収納量を確保することが重要で、それが把握出来れば効率的な収納計画が実現します。
次に間取り関係で後悔した意見が多いのはバルコニーや和室です。
今までは当たり前のように必要とされていたバルコニーや和室ですが、現在のライフスタイルにおいてバルコニーや和室の利用頻度は非常に少なくなってきています。
そのため、バルコニーや和室を新築時に計画したが、いざ住み始めると全く使っていないということがあります。
昨今、花粉やPM2.5など外部の空気環境を気にして、サンルームや浴室乾燥機など室内で乾かす設備が充実しつつあります。
室内での乾燥ができる環境になってくるとバルコニーの必要性が薄れてきます。また、バルコニーは建物の耐震構造的にもない方がバランスがよくなる傾向があることと、バルコニーがないことで防水上のリスクを減らせ、更には建築費用も抑えられるメリットがあります。
バルコニーの要否についても、自分達のライフスタイルに照らし合わせ、現在の住まい方でバルコニーを使用せずとも生活に支障がなければ、バルコニーはなくてもよいかもしれません。
和室も同様です。現在のライフスタイルに和室を使うシチュエーションがあるか否かです。これは人や地域によっても変わってきますので、自分達に当てはめて考えることで和室の要否も導かれてくるのではないでしょうか。
新築を建てた際に後悔したお風呂やトイレ、キッチンなどの水廻り設備類
お風呂やトイレ、キッチンなどの水廻り設備が、新築を建てた際に後悔するランキングの上位にくるのは、家の中でも使用頻度が高く、住人がよく触れる設備であることから不満を感じる機会が多いからだと考えられます。
お風呂の後悔した例としては、「もっと広くしておけばよかった」との意見もあれば、「広くて掃除が大変なので狭くしておけばよかった」と、どちらの意見もあります。
自分達のライフスタイルは、お風呂に長く浸かる方なのか、それとも優先順位が低いものなのかによって、お風呂の広さやグレード感は導かれると考えられます。
次にトイレの間取りに不満をもつ意見が多く挙げられます。
特に多いのは2階建てで1階だけにしかトイレがない間取りです。
1階にはリビング、キッチン、お風呂、洗面、トイレが配置され、2階は寝室と子供部屋だけの間取りが多くありますが、水廻りは1階にまとめて配置することが効率的でコストも安く済むため、2階にトイレを配置しない場合があります。
いざ住み始めると就寝前のトイレや、夜に起きてトイレに行きたくなった場合など、わざわざ1階に下りてトイレをすることになり不便を感じるようになります。
また、キッチンについては標準品を選んでしまったために自分の身長に合っていないカウンター高さで料理がしづらいことや、見た目や人気を重視してしまい収納量が圧倒的に足りていないなどの後悔があげられます
トイレ・キッチンもお風呂と同様に、自分達のライフスタイルに照らし合わせて間取りやグレードを選択することが重要で、必ずしも人気のものが正解ではありません。
新築を建てた際に後悔したコンセントやスイッチなどの電気設備類
コンセントやスイッチなどの電気設備類については、ながらく新築を建てた際の後悔ランキング上位にありましたが、最近は収納や間取りに関する後悔がラインキング上位にかわりつつあります。
今までは、掃除をする際にコンセントがほしい場所にないことや、家具にかくれてコンセントやスイッチが使えないこと、TV周りにゲーム機器やビデオ類など沢山の機器をおくことでコンセント数が圧倒的に足りないなど、コンセントやスイッチに関する不満は沢山ありました。
ただし、最近ではスマートホーム家電の登場によりスマホで操作ができ、スイッチが要らなくなったり、自動充電したりするような家電が出てきたことでコンセントも沢山要らなくなりつつあることから、新築を建てた際に後悔したランキングでは上位から外れることも多くなりました。
新築住宅でいらない設備にはどのようなものがある?
今や新築住宅を建てる際には、古くからある3種の神器である冷蔵庫・洗濯機・テレビに加え、ロボット掃除機、全自動洗濯乾燥機、食洗機など、更にはインターネットを接続することにより遠隔操作できるものまで、沢山の住宅設備類が導入されることになってきました。
これらの設備については、自分達のライフスタイルによって必要であるか結局いらない設備だったかは変わってきますが、多くの方が結局いらない設備だと感じられるものとしては、浴室乾燥機、バルコニー、多めのコンセントなどがあるようです。
結局いらなかったと感じる浴室乾燥機
外に干さなくても室内で洗濯物を干すことができる浴室乾燥機は、新築住宅を購入する際には一度は魅力的に感じる設備の1つではないでしょうか。
室内で干すことで急な雨にも心配することはなく、花粉やPM2.5などの外の環境にも影響をうけない浴室乾燥機は新築住宅で取り入れたい設備でもラインキング上位に位置し、ハウスメーカーや工務店でも標準装備されることもあります。
ただし、いざ新築住宅で使い始めるとお風呂に入る時間帯には干すことができない、電気代が高い、乾燥機付き洗濯機で物足りるなど、結局いらないと感じられる設備でもランキング上位に位置することが多いようです。
最近の乾燥機系の家電は非常に優れたものが沢山あり、乾燥技術だけでなく、省エネにも配慮され、スケジュール管理できるものまで 開発されてきていて、わざわざ浴室に乾燥機を設置するまでもないように感じる方も多いのです。
結局いらなかったと感じるバルコニー
バルコニーは、2階以上の日の当たりのいい場所として、主に洗濯物干し場として利用するために設けられてきました。
洗濯物を外で干すことが当たり前だった時代から、防犯面や花粉などの環境面の観点から室内で洗濯物を乾かすことに移行しつつあります。
洗濯物を室内で乾かす術として、乾燥機付き洗濯機や、乾燥だけでなく除菌などの機能も付加した乾燥機などがあり、これらは室内で乾燥することができることで、バルコニーの存在意義が薄れ、結局いらなかったと感じられることが多くなっています。
結局いらなかったと感じる多めのコンセント
新築住宅で取り入れたいアイデアの上位にラインキングすることの多い、多めのコンセント配置も、いらなかったと感じている人は多いようです。
新築住宅の購入を考えられている方は、男女問わずコンセントはできる限り多く配置したいと考える方が多いのではないでしょうか。
特に多くのコンセントを必要とされるのはキッチン、洗面、テレビ周りとなりますが、比較的容易にコンセントが沢山必要となることも想定できるため、注文住宅であればそれ程問題にはならないようになりつつあります。
問題となるのは、容易に想定できない廊下や居室でのコンセントが不足することです。
よくあるのは、家具などを配置したときにコンセントが使えなくなることや、掃除の際に使えるコンセントが少ないことがあげられます。
ただし、これらのコンセント不足は今までの話であって、最近の家電事情は少し異なってきています。
掃除機については、今まではコンセントからコードが届く範囲を掃除し、コードが足らなくなれば、次のエリアのコンセントに差し替えて使用するのが一般的ではありましたが、最近の掃除機は充電式のものが主流となってきました。
このようなスマートホーム家電が導入されてくると、必要な部分のコンセントが明確に判断できるようになり、わからないから沢山コンセントを付けるという発想をしなくてもよくなります。
新築住宅のスマートホームは導入すべき?

新築住宅を建てて後悔したことや、建てた後に結局いらなかった設備の多くは、自分達のライフスタイルに合った設備の導入ができていないことに原因があります。
多くの方に人気がある設備であっても、自分達のライフスタイルに合っていなければ導入しても結局いらなかった設備になりうることもあります。
今までの一般的な傾向やランキング・人気などにとらわれず、これからの自分達のライフスタイルを想像したうえで、必要となる設備の導入を検討することが大切です。
新築住宅を建てる上で重要となるライフスタイルですが、最近ではスマートホームの導入によってライフスタイルが変わりつつあります。
スマートホームは、家電や設備をインターネットと接続することで、スマホなどの端末を使い外部から操作ができたり、AI技術を組み合わせることで音声による操作ができたりする技術など、様々な生活家電や住宅設備などのデバイスとインターネット・AIを結びつけ住みやすくしている住宅を示します。
スマートホームの導入については、スマートホームのメリット・デメリットを知ることで、自分達の将来のライフスタイルに合うものかどうかを判断することができるようになります。
スマートホームを導入するメリット
スマートホームを導入するメリットは大きく3つあります。
- スイッチ関係を統合しスマホで操作することができる
- セキュリティや防犯性を高めることができる
- 家電の効率化、省エネ化を図ることができる
1.スイッチ関係を統合しスマホで操作することができる
エアコン、照明、テレビ、スピーカーなどの家電について、今まであればそれぞれのスイッチリモコンが必要で、バラバラに操作されていました。スマートホームを導入することで、それらスイッチリモコンが全てスマホ1台で統合して操作することが可能となります。
また、インターネットに接続することで外出中であっても外からエアコンのスイッチを入れることができたり、照明やテレビの消し忘れを確認したりすることも可能となります。
2.セキュリティや防犯性を高めることができる
スマートホームを導入することで、玄関ドアの鍵の締め忘れの確認や、玄関ドアや窓から侵入された場合のアラートをスマホで確認することができるようになります。
防犯カメラの映像を、インターネットを介して外出中にスマホで確認することも可能で、不審者が確認されれば緊急通知メールを受け取ることも可能です。
3.家電の効率化、省エネ化を図ることができる
スマートホームを導入した掃除機の場合、家の間取りをスキャンし、スケジュール設定された時間に自動的に掃除し、物が置かれていて掃除できなかったところはスキャンした間取り図に示してくれる機能があり、家事の効率化を図ることができます。
また、明るさセンサー付き照明や人感照明、タイムスケジュール化されたエアコンなどを導入することで、省エネ化を図ることが可能です。
スマートホームを導入するデメリット
スマートホームを導入するデメリットとしては、大きく3つあります。
- 初期費用が必要
- 電気(充電)が必須となる
- セキュリティ面
1.初期費用が必要
当然のことですが、スマートホームに対応した家電を購入する必要があるため、初期費用が必要となります。
ただし、最近の家電はスマートホームに対応した商品が多く販売されていますので、新築住宅と合わせて新たに家電を買い替える場合は、それ程大きな出費にはならない可能性があります。
3.電気(充電)が必須となる
照明やエアコン、テレビなどを統合して操作するスイッチリモコンがスマホに変わることで、外出中に充電が切れてしまうと、とたんにスマートホームの機能が使えなくなります。
また、家が停電となった場合もスマートホームは機能しなくなります。
ただし、日本の電気技術は非常に優秀で、停電から復旧までの時間は世界で一番早いといわれています。また、バックアップバッテリーを搭載しているスマート家電もあるため、大震災などの有事以外では大きなデメリットにはならないとも考えられます。
3.セキュリティ面
インターネットを介して外部から防犯カメラを確認できる反面、サイバー攻撃の標的にさらされる可能性もあります。
セキュリティソフトの導入や、パスワードの設定などセキュリティ面に注意する必要があります。
これからの新築住宅にスマートホームは導入すべきか
新築住宅をこれから建てるにあたり、たくさんある住宅設備の中からどの設備の導入をするかは、人気だけに惑わされず自分達のライフスタイルに当てはめた上で本当に必要なものかどうかを考えることが重要です。
ライフスタイルは人によっても大きく異なり、また時代によっても大きく変わってきます。
これからは環境配慮や省エネ性に加え、利便性や家事効率化が求められる時代でもあり、スマートホームの導入検討は家電選びと同様に当たり前のような時代になると考えられます。
もちろん、自分達のライフスタイルに合わなければスマートホームの導入は無理にする必要はありませんが、これからの新しいライフスタイルを考える上で1つの目安として一考する価値はあるのではないでしょうか。