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注文住宅に取り入れたい設備とは。おすすめの設備や失敗しない注文住宅の建て方

注文住宅は、自由設計で好きな設備やオプションを自由に選択できますが、おしゃれな見た目やあると便利といった感覚だけで決めてしまうと、後々後悔することになります。

注文住宅を建てるのであれば、ぜひ取り入れたい設備にはどのようなものがあるのかについて解説します。

注文住宅を建てるなら取り入れておきたい設備

注文住宅にはどのような設備がおすすめなのでしょうか。

アンケート調査結果などを参考にしつつ、具体的な設備について紹介します。

あると便利な注文住宅のおすすめ設備

AlbaLinkが、2022年に行った「あって良かった住宅設備に関する意識調査」アンケートによると、1位は「浴室乾燥暖房機」、2位「床暖房」、3位「食洗器」、4位「IHクッキングヒーター」という結果でした。

AlbaLink「あって良かった住宅設備に関する意識調査」より

「今後欲しい住宅設備」という設問では、1位「床暖房」、2位は「太陽光発電・蓄電池」で、床暖房が圧倒的多数となっています。それではアンケート結果の上位について解説していきます。

AlbaLink「あって良かった住宅設備に関する意識調査」より

それぞれ上位だった設備について紹介します。

浴室乾燥暖房機

浴室乾燥暖房機は、暖房・乾燥・換気・24時間換気などの機能が付いており、天気が悪い日や夜間でも洗濯物を乾かせ、浴室のカビを防ぐことができるので便利です。また、寒い日には入浴前に浴室内を温めておくことで、温度差によるヒートショックを防止でき、高齢者世帯にも安心です。

床暖房

床暖房は、温水や電気によって熱を作り、伝導熱やふく射熱により足元から温める設備で、年々需要が増えています。エアコンと違い、空気が乾燥しにくい、埃が舞いにくいなどのメリットのほか、ファンヒーターなどの暖房器具に比べ、場所を取らず部屋を広く使えます。火傷の心配もないので、小さいお子さんがいるご家庭では、安全快適でおすすめです。

食洗器

食器洗いは面倒な家事であり、手荒れの原因にもなります。食洗器を取り入れることで、手で洗うより簡単に、奇麗に汚れを落とすことができます。また、食洗器を使うことで使う水の量は手洗いより少なくなるので、節水にも役立つ省エネ家電といえます。

IHクッキングヒーター

天板がフラットで、凹凸がないIHクッキングヒーターは、料理の後始末もさっとふき取るだけで簡単です。また、火を使わずセンサー機能もあるため、小さいお子さんや高齢者にも安心で、ガスの直火に比べ調理時に周辺が暑くなりにくいのもメリットです。

太陽光発電・蓄電池

住宅購入時には予算の都合で見送ったものの、住み始めてから付けておけばよかった思う人が多いようです。在宅勤務が増えたり、社会情勢の変化によるエネルギー価格の高騰、災害時の備えや将来の電気自動車の普及を考慮すれば、付けておいて損はない設備といえるでしょう。

本当に必要な設備を見極めよう

注文住宅の設備やオプションは、様々なものが選択できることから、目移りしたり勢いで使わない設備をつけてしまったりします。カタログにはよい面しか書かれていないので、その設備が自分の生活スタイルに合っているか見極めるのが大切です。

また、住宅は将来にわたって長く使うものであり、現状だけではなく家族構成の変化にも目を向け、当面は最小限とし、順次設備の更新や追加など、フレキシブルに対応することも大切です。

利便性を向上させるスマートホームは、注文住宅に必須?

スマートホームは、スマートスピーカー・スマートリモコン・スマホなどのスマートホーム化デバイスを駆使し、音声操作やリモート操作を可能にすることで利便性を向上させるものです。注文住宅にIoT(Internet of Things)やAI(人工知能)などの技術を活用し、スマートホーム化することのメリットとデメリットを見ていきましょう。

スマートホームとは?

スマートホームとは、住空間にあるモノとモノをインターネットなどの通信回線を通じて接続することで、人々の暮らしを快適かつ便利にするサービスを指します。インターネットと繋がった家電や機器を、スマホなどから遠隔操作することで、生活の利便性や快適性、防犯面やセキュリティを向上させることができます。

スマートデバイスを揃えていけば、IoTやAIなどの技術を活用したスマートホームが実現します。注文住宅の新築に合わせて、スマートデバイスを買い揃えるの簡単ですが、手持ちの古い家電でも、スマート化できるデバイスもあり賢くスマートホーム化するのがよいでしょう。

スマートホームサービスの選び方

スマートホームのシステムは、デバイスの動きを指示するアプリやプラットフォームシステムと、操作や動きを実行するデバイスの2種類に大別されます。IoTやAIの技術を活用し、アプリ・プラットフォームとデバイスを連携させることで、音声操作やリモート操作を行える快適な環境を手に入れられます。それでは、どのようなサービスを選べばよいのでしょうか。

接続されるデバイスの種類で選ぶ

スマートホームサービスは多種多様なので、自分のライフスタイルから計画を立て、優先するデバイスから順に揃えていきましょう。

ただし、デバイスを操作するアプリ・プラットフォーム選びは慎重に行いましょう。たとえば、特定のメーカーのデバイス操作しか対応していないアプリを選んでしまうと、以後はそのメーカーのデバイスしか追加できなくなります。

メーカーなどに縛られることなく、幅広いメーカーや機器に対応したアプリ・プラットフォームを選ぶことをおすすめします。

住宅のスマートホーム化に失敗しないためには

スマートホーム化に失敗しないためには、明確な目的とデバイスの選択を間違えないことが先決です。欲張りすぎると費用がかかる割に、無駄な設備ばかりで使いにくいものになりかねません。

スマートホーム化の目的は、操作性の利便性・電気代の節約・セキュリティの強化などが一般的です。導入する前にどの範囲まで行うのか将来計画を立て、予算を含めて実現スケジュールを決めておくとよいでしょう。将来計画が明確になっていれば、注文住宅新築時にデバイスとの接続に必要な配線、コンセントなどを仕込んでおくことができるため、見た目にもスマートに仕上げることが可能になります。

そういった設計や配置から、きちんと相談できるスマートホームサービス会社に相談してみてもよいでしょう。

設備だけじゃない?満足できるマイホームの建て方とは

注文住宅を建てると思い立ったとき、まずはどの建築会社に頼むかで迷ってしまいます。

建築会社を決めるといっても簡単に決められるものではありませんので、注文建築を建てた先輩の経験談を参考に、どのように選定していけばよいか考えていきましょう。

注文住宅を建てる会社はどう決める?

「ホームズ」を運営しているLIFULLが、2022年10月に公開した「満足できるマイホームの鍵を徹底調査」によると、注文住宅を建てる際「最終的に会社を選ぶ決め手」で一番多かった回答は「担当者との相性」(41.4%)、2位は僅差で「住宅性能(高気密・高断熱、省エネ)」(39.7%)という結果でした。

最近のSDGsの取組の高まりにより、生活における快適さだけではなく、ランニングコストの低減や環境に配慮する人が増えてきている一方で、コミュニケーションを取る担当者との相性が最も高いという結果でした。

LIFULLのアンケート結果より

「家を建てる会社や不動産会社に連絡する前に行った方がよいこと」では、「希望条件の整理をする」(46.7%)、「住宅の購入に使える費用を試算する」(40.7%)との回答が多くなっています。実際の購入者からは、下調べや自分達でちゃんと勉強することの大切さについてアドバイスがありました。

LIFULLのアンケート結果より

予算と価格と満足度の関係

注文住宅を建てた人は全体で8割以上が「満足している」と答えていますが、「価格の安さ」を重視した人の満足度は低くなっています。注文住宅を建てる会社を選ぶときに、安さだけで選ぶと住み始めてから後悔することにつながるようです。また、想定予算よりも実際の購入額が高くなった人が約7割となっており、予算をオーバーしないよう、優先順位をつけて進めることが重要です。

また、予算オーバーは100~300万円未満が最多で、予算を下げるために「家の形状をシンプルに」、「不要な設備を削減」などの対応をしており、本当に必要な物を見極めながら取捨選択するのが重要です。

LIFULLのアンケート結果より
LIFULLのアンケート結果より

今後の注文住宅の傾向

注文住宅は、施主の希望を叶える最良の建築方法であり、満足度も高くなる傾向にあります。しかし、先述のアンケートでは、建築会社を決める決め手が「担当者との相性」となっており、人と人のつながりを重視していることがわかります。

今後は少子高齢化や高齢社会、SDGsに代表される地球環境改善への取組が必要になります。また、コロナ禍により在宅勤務が浸透するなど、人生100年時代に向けた視点も必要になります。

これからの住宅は、在宅勤務やスマートデバイスの普及などにより、家庭でのエネルギー需要が増えることが予想され、省エネ、創エネ、蓄エネへの対応や電気自動車の普及など、将来を見据えたライフスタイルを十分検討し、適切に必要な設備を取捨選択することが必要となっていくでしょう。

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