スマートホームとスマートハウスの違いを解説。あなたが求めているのはどちら?


5Gやメタバースなど、あらゆる技術の進歩がめまぐるしい昨今、住生活にも大きな影響を与える可能性があります。
住まいの技術進歩といった意味合いで、「スマートホーム」や「スマートハウス」というい葉を耳にしますが、この2つの違いを理解している人は少ないようです。
今回は、スマートホームとスマートハウス、それぞれの違いについて解説します。
スマートホームとスマートハウスの違いとは
スマートホームとスマートハウスはよく似ている言葉ですが、これらにどのような違いがあるのでしょうか。また、IoT住宅についても解説します。
スマートホームとは
スマートホームとは、その家に住んでいる方がIT技術に対応した住宅設備やスマート家電によって快適に暮らすことができ、インターネットによって外部とつながることでいろいろなサービスを受けることができる「状態」を指します。
経済産業省が策定した「スマートホームの安心・安全に向けたサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」では、スマートホームを「子育て世代、高齢者、単身者など、様々なライフスタイル/ニーズにあったサービスをIoTにより実現する新しい暮らし」と定義しています。
スマートハウスとは
スマートハウスとは、スマートホームが「状態」を指す言葉であるのに対して「家」そのものを指している言葉です。
スマートハウスは、1980年代にアメリカで提唱された概念で家電や住宅設備を集中管理して生活を快適にすることを目的としています。
1980年代ではまだインターネットはあまり普及していませんから家電や住宅設備を集中管理してできることはエネルギー制御程度でした。
そのため、スマートハウスはIT技術を利用した省エネ住宅を指す言葉となり、主に以下の3つがスマートハウスを構成するものとなります。
- 太陽光発電システム
- 蓄電池
- HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)
しかし、最近ではスマートハウスとIoT家電と接続をし「省エネ」だけではなく「利便性」を求めるものが多くなっています。
※HEMS:(ヘムス:Home Energy Management System)とは、電気やガス・水道などの消費量を可視化して制御してくれるシステムを指します。
これにより、エネルギーの消費量を確認しやすくでき、出かけるときにはHEMSと連動している家電を一斉にOFFにできるなどの機能があります。
IoT住宅とは
IoT住宅とは、AI住宅とも呼ばれている「住宅」です。
暮らしている方の好みや生活パターンをAIが学習して、スマート家電を制御します。
たとえば、日々の生活パターンから決まった時間に照明をつけたり、好みの室温を把握してエアコンの温度を調節したりしてくれます。
AI住宅は、主に防犯や危険の察知をしてくれる住宅を特別に表していることもあります。
これには防犯カメラやガス漏れの検知などの異常を察知するシステムなどがあります。
最近では、IoT住宅(AI住宅)は「家」を指している言葉ですから、同じように家を指しているスマートハウスとの同一化が進んでいます。
スマートホームの機能や活用例
スマートホームは、スマートハウスと異なり「家」そのものをスマート化するものと違い、今ある家電やスマート家電をスマートフォンやスマートスピーカーで管理する仕組みです。
そのため、スマートハウスよりも導入しやすいメリットがあります。
スマートホームの機能
スマートホームでは、家の中では家電同士がつながり、さらに社会へインターネットでつながっています。
そのため、スマートホームでは次のようなことが実現できます。
- ドアの施錠や解錠の確認や離れた場所からの操作
- 部屋の明かりやエアコンの使用状況の確認や遠隔操作
- 日々の生活パターンにあわせてカーテンの開閉や湯沸かし器、お風呂などの自動化
スマートホームでできることについてはこちらで詳しく紹介しています。
関連記事:スマートホームでできることを解説。スマートホームのメリットや導入方法とは
スマートホームの活用例
スマートホームにするためには、スマート家電があるに越したことはありませんが、スマート家電がなければできないことではありません。
スマートリモコンやスマートプラグ、指型ロボットなどを利用して、今ある家電をスマート化できます。
スマートホームは便利だから、操作も複雑ではないかとためらうことはありません。
自宅のWi-Fiに接続すればリモコン操作やスマートスピーカーに話しかけるだけで操作ができるようになります。
外出先から玄関の施錠が気になった時にもスマートフォンから確認が可能です。
万が一閉め忘れていてもその場でロックできるので安心です。
出かけるときには、「行ってきます」とスマートスピーカーに話しかければ家中の照明を消したりエアコンのスイッチを切ったりすることもできます。
また、子供部屋が2階にあっても1階のリビングやキッチンからスマートカメラを利用して子供達の様子を確認したり、話しかけたりすることも可能です。
スマートホームはどういった人におすすめ?
スマートホームでは、いろいろな家電と接続できますから工夫次第で様々なニーズにこたえることができます。
ここでは比較的導入が容易な次のものについて、紹介します。
- 外出先からでも玄関の施錠が確認できるスマートロック
- 部屋の中の様子が確認できて会話もできるスマートカメラ
- 日々の生活が記録できてモニターできる電気ポットなどの見守り家電
これらのスマートホーム機器が以下の世帯にすすめたい理由を解説します。
- 共働き世帯
- 子どもがいる世帯
- 離れて暮らしている親世帯
共働き世帯
共働き世帯では自宅を留守にしがちですから、外出先からでも玄関の施錠が確認できるスマートロックで気になったときにすぐに確認できると安心です。
部屋の中の様子はスマートカメラで確認でき、部屋の片付けなどを業者に依頼したときでもその様子を確認しながら必要な指示を与えることも可能です。
子どもがいる世帯
スマートロックなら子どもが帰宅したことを外出先のスマートフォンに通知して教えてくれます。
子どもが寂しがらないようにスマートカメラで会話もできますし、友達との様子を確認したり、ベビーシッターの様子をみたり必要な処置を頼んだりすることもできます。
離れて暮らしている親世帯
日々の暮らしをモニターできる電気ポットがあれば、いつも通りにお湯を沸かしているのがわかり安心できますし、いつも通知がくる時間になってもお湯を沸かさなければ知り合いに様子をみてもらうことができます。
スマートカメラがあれば離れていても部屋の様子を確認でき、会話も可能です。
スマートハウスの機能や活用例

スマートハウスには従来の特長に加えて、最近ではIoT機器との接続が加えられているため、スマートホームと同様の便利さがあります。
ここでは特にスマートハウスに特徴的なものを紹介します。
スマートハウスの機能
スマートハウスの機能については、スマートホームと比べて次の点に特長があります。
- 節電機能
- 防災機能
節電機能
スマートハウスの特長はなんといってもその成り立ちからくる節電機能です。
普段の生活では、太陽がでているときは太陽光発電システムからの電気で生活し、蓄電した電気を夜間利用することができるので、節電が可能です。
HEMSで使用電力を可視化できるので、省エネを意識しやすくなり、使わない部屋の電気を消すなど家族の協力が得やすくなるでしょう。
また、スマートハウスでは省エネが目的ですから、設計段階から断熱や気密性を高める工夫がされています。
そのため夏の暑さや冬の寒さをしのぎやすくなっています。
防災機能
太陽光発電システムと蓄電池がありますから、万一の停電のときには非常用電源として活躍します。
最近では、「V2H(ビークル・ツー・ホーム)」といい、電気自動車などと家庭の電気を融通しあうことが注目されています。
停電の時には自動車に蓄電された電気を利用でき、深夜料金で安い電気を自動車に充電するなどの利用が可能です。
また、最近では自治体から断水や停電、気象警報による避難指示などがスマートフォンなどに通知されます。
これらの情報が届いても外出先からシャッターを閉めることや、予め気象警報に応じてシャッターを閉めるよう設定しておくこともできます。
スマートハウスの活用例
従来の節電機能に加えて現在ではIoTとの接続によりスマートホームと同様の活用ができます。
ただし、スマートハウスのデメリットとしてあげられるのは、「家」とセットになるためどうしても高額になりやすいことです。
そのためスマートハウスを上手に活用するには、必要な機能を選択することにあります。
- 積雪地域など日照時間が短い地域では太陽光発電システムは省く
- IoT対応シャッターなどが不要であれば省く
スマートハウスはどういった人におすすめ?
スマートハウスは、節電に関心がある方、万一の停電に備えておきたい方はもちろんですが、スマートホーム化に関心がある方にもスマートハウスはおすすめです。
最近のスマートハウスは、従来の節電だけではなくIoTとの接続によりスマートホームの特長も備えているものがあるからです。
また、スマートハウスのデメリットは初期費用が高くなることですが、自治体によっては太陽光発電システムや蓄電池の導入に対して補助金を設けているところもあります。
これらの補助金を利用すればさらにスマートハウス導入の敷居が低くなることでしょう。
スマートハウスを導入する費用についてはこちらで詳しく紹介しています。
関連記事:スマートハウスの費用を解説。初期費用や月々のコストはいくらぐらい?



