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社会人になると体調不良が増えた?健康を保つ生活習慣や方法を解説

社会人になると、学生時代と比べ身体の不調を感じることが増えた、という人は少なくありません。 しかし、社会人ともなれば、多少の体調不良では休みたくても休めない事情もあります。 今回は、社会人になると増える体調不良の理由や健康を保つ生活習慣について紹介します。

社会人になると体調不良になりやすい?

社会人になると体調不良になりやすいのでしょうか。 キリンホールディングスが2022年4月15日に公表した、 全国の社会人に新生活期の体調に関する調査を実施した結果 を参考に考えてみましょう。 <調査概要>

  • 調査タイトル:社会人の免疫に関する調査
  • 調査期間:2022年3月28日(月)~2022年3月31日(木) (インターネット調査)
  • 調査対象者:1,200人 社会人/2022年4月新卒入社予定の方(各400名) 直近3カ月以内に転職や異動、昇進、転勤などの環境の変化する予定がある方(400名)

社会人の7割以上が新生活期に体調不良を経験

同調査において「新生活が始まる時期(4月~5月)に不調を感じたことがあるか」との質問に対して71.1%の方が「新生活期に不調を感じたことがある」と回答しています。 直近3カ月以内に環境の変化がある方や22年新卒社員の方は8割を超えて不調を感じており、社会人全体の48.2%に比べて、大幅に不調を感じている人が多い結果になりました。 また、不調を感じたことがある方の不調の種類では、次の結果になっています。

  1. 不安感(41.7%)
  2. だるさ(41.5%)
  3. 睡眠不足(39.9%)
キリンホールディングス「全国の社会人に新生活期の体調に関する調査」より

また、新生活で何について不安に思っているかの問いについては以下のことに不安をもっていることがわかりました。

  1. 仕事における人間関係(51.8%)
  2. 仕事内容(49.8%)
  3. 私生活における人間関係(41.2%)
  4. 体調や健康面(39.1%)

また、直近3カ月以内に環境の変化がある方や22年新卒社員では9割以上の方が新生活に不安をかかえていました。

キリンホールディングス「全国の社会人に新生活期の体調に関する調査」より

社会人2年目以降の6割以上がストレスの要因を抱えている

社会人になって2年目以上の社会人に対する調査では、例年新生活においてストレスの原因になりやすい行動をとる、あるいはそのような環境におかれると3人に1人の方が考えていました。 ストレスの原因と考えられる環境は以下の通りです。

  1. 職場における異動などに伴う人間関係の変化(29.8%)
  2. 生活リズムの変化(26.5%)
  3. 職場における異動などに伴う業務内容の変化(26.1%)
  4. 初めて会う人との会話や挨拶(24.8%)
キリンホールディングス「全国の社会人に新生活期の体調に関する調査」より

また、2年目以上の社会人への調査において、ストレスを感じやすい行動や自身の傾向についての質問では、66.5%の方がそのような傾向にあると答えており、その内容は以下のようになっています。

  1. 言いたいことを言えずに我慢してしまう傾向(24.1%)
  2. 過去の失敗を思い出し、また失敗すると不安になる傾向(19.6%)
  3. 細部にこだわり完璧に仕事をしようとする傾向(19.6%)
  4. 結果を悪く予想したり過小評価したりする傾向(19.5%)
キリンホールディングス「全国の社会人に新生活期の体調に関する調査」より

※こちらの調査においては、普段の行動や生活の中に潜む「免疫」の低下リスクにつながる「不安」や「不調」を、「隠れ免疫低下リスク」と表現しています。

社会人に聞いた新生活や仕事でのストレスの要因

ストレスとなる行動や傾向についての調査では、新生活の以下の点がストレスと感じている結果になりました。

  1. 生活リズムの変化(56.2%)
  2. 職場における人間関係の変化(37.4%)
  3. 職場における業務内容の変化(32.7%)

また、仕事においては、以下の通りです。

  1. 言いたいことを言えず我慢してしまう傾向(35.7%)
  2. 残業による長時間労働(35.1%)
  3. 過去の失敗を思い出し、また失敗すると不安になる傾向(29.0%)
キリンホールディングス「全国の社会人に新生活期の体調に関する調査」より

社会人の身体、どこに不調がきている?

それでは、社会人はどこに不調を感じているのか、2022年1月ツムラ「 第2回 なんとなく不調に関する実態調査」の結果を公表しています。 調査概要 実施時期:2021年12月3日(金)~ 12月8日(水) 調査手法:インターネット調査 調査対象:全国の20代〜40代男女1,800人 ※こちらの調査では、自覚しながらもつい我慢しがちな症状や、調子が悪いものの病名の診断がつかない症状を「なんとなく不調」と表現しています。

不調症状の第1位 男性は「目の疲れ」 女性は「疲れ・だるさ」

同調査によると、身体面や精神面で不調を感じた方は60.1%となっており、前回調査の57.2%と比べて多くの方が不調を感じていました。 男性(52.3%)よりも女性(67.8%)が不調を感じやすく、20代女性では74.3%と約4人に3人が不調を感じている結果になりました。

ツムラ「第2回 なんとなく不調に関する実態調査」より

不調を感じた症状は、以下のようになっています。

  1. 目の疲れ(72.1%)
  2. 疲れ・だるさ(70.6%)
  3. 肩こり(64.4%)
  4. イライラ感(59.1%)
  5. 寝つきにくい・目覚めが悪い・眠りが浅い・不眠(52.6%)

前回調査と比較していずれの症状も数値が高くなり、いろいろな症状で不調を感じる方が増えていることがわかります。 また、上位4位は変わらないものの、以下の症状についての増加が注目されます。

  • 冷え(36.7%→50.7%)
  • 寝つきにくい(39.8%→52.6%)
  • 不安感(38.8%→49.6%)
  • 疲れ・だるさ(60.1%→70.6%)
ツムラ「第2回 なんとなく不調に関する実態調査」より

前回の調査結果はこちらで公表されています。 発表!「2021年不調予想ランキング」1位「目の疲れ」、2位「肩こり」 | ツムラのプレスリリース | 共同通信PRワイヤー

健康に不安を感じる人が増えている

全体の61.6%の方が「健康に不安を感じ」ており、前回調査から男女とも健康不安を感じる割合が高くなっています(男性50.3%→53.7%/女性65.1%→69.4%)。

ツムラ「第2回 なんとなく不調に関する実態調査」より

2021年に増えた睡眠不調

なんとなく不調を感じた方の具体的な症状は次のようになっています。

  1. 疲れ・だるさ(54.3%)
  2. 目の疲れ(48.0%)
  3. 肩こり(47.9%)
  4. 頭痛(45.9%)

前回調査と比較していずれも高くなっていますが、特に「疲れ・だるさ」(44.5%→54.3%)に次いで、寝つきにくい・目覚めが悪い・眠りが浅い・不眠(30.5%→37.0%)などの睡眠に関して不調を感じる人が増えていることが注目されます。

ツムラ「第2回 なんとなく不調に関する実態調査」より

普段の生活習慣で健康を保つ方法

ツムラの調査結果では、女性の8割以上の方が「なんとなく不調」を感じていることがわかりました。 なんとなく不調は、自律神経の不調であることが多いようですから、まずは睡眠・食生活・運動習慣など生活習慣や生活リズムを整えることが大切です。 なんとなく不調と感じてもなかなか病院に行かない傾向がみられますが、仕事や育児の都合で生活のリズムを整えることも容易ではないことがあります。 そのようなときには、早めに医療機関に相談しましょう。

生活習慣改善10ヵ条

全国健康保険協会が「 生活習慣改善10カ条」を発表していますから紹介します。

  1. 【運動】 適度な運動を毎日続けよう
  2. 【たばこ】 今すぐ、禁煙を!
  3. 【食事(塩分)】 塩分は控えめに
  4. 【食事(脂質)】 油っぽい食事は避ける
  5. 【食事(肉類よりも魚のすすめ) 主菜は“肉より魚”を心がける
  6. 【食事(野菜)】野菜をたっぷりとる
  7. 【飲酒】お酒はほどほどに
  8. 【歯の健康】毎食後歯を磨こう
  9. 【ストレス】自分に合った方法でストレス解消
  10. 【睡眠】規則正しい睡眠で十分な休養を

スマートホームで健康管理

健康管理には、住まいの設備や機器をインターネットを介して繋げる「スマートホーム」が役立ちます。 スマートホームを利用した健康管理の一例を紹介します。

  1. 洗面台の鏡で消費カロリー、体重、睡眠時間などをチェックする
  2. 睡眠中のデータの記録
  3. ウェアラブル端末により脈拍・心拍数・血圧を記録

洗面台の鏡で消費カロリー、体重、睡眠時間などをチェックする

洗面台に立つと現在の体重が表示され、前日の体重、睡眠解析データ、天気などの情報も表示できます。洗面台は、毎朝立つものですから、自分で意識して体重を管理しなくても自動的に管理・記録をしてくれます。

睡眠中のデータの記録

スマートベッドと呼ばれるインターネットに接続されたベッドでは、マットレスの下に睡眠計がセットされており、睡眠時間や深さなどのデータを収集、解析します。 心拍、脈拍や血圧、心電などのデータもセンサーで感知し記録します。測定したデータは可視化でき、異常があれば家族や医療機関に知らせる機能もあり、大事な命を守ってくれます。

ウェアラブル端末により脈拍・心拍数・血圧を記録

スマートウォッチなどのウェアラブル端末を身につけておけば、脈拍・心拍数、血圧などのデータをスマートフォンやPCなどで確認することができます。データは蓄積、解析されて健康維持のために必要な行動のアドバイスもしてくれます。

スマートホームサービスを利用

スマートホームを利用すれば、健康維持に必要なデータを集積し、アドバイスも提供してくれるので健康管理に役立ちます。 スマートホームにはいろいろな製品や機能の組み合わせが可能ですから、これらのさまざまな組み合わせに精通しているスマートホームサービスに相談することがおすすめです。

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