NFCタグの活用法を解説。NFCタグの仕組みや活用アイデアも紹介

スマートフォンと連動させることで様々な活用ができるNFCタグ、その仕組みや活用アイデアについて紹介します。
そもそもNFCタグとはどういったものなのかといった、基礎的な情報も解説します。
そもそもNFCタグとは?
NFCタグとは、近距離無線通信技術を使用した非接触ICチップを埋め込んだもので、NFC対応のスマートフォンをかざすだけで電源のON/OFF操作など、様々な動作を実行出来ます。
NFCは「近距離無線通信(Near Field Communication)」の英語の頭文字をとったもので、かざすだけで通信できる技術です。
お財布携帯や「Suica」などの交通に使用するICカード、「Edy」などの電子マネーを思い浮かべる人は多いと思いますが、これらはNFCタグを活用した技術で「FeliCa(フェリカ)」と呼ばれています。FeliCaは、ソニーが開発したNFCを使用した非接触型ICカード技術で、NFCの中の1つの技術です。
NFCタグの仕組み
NFCの通信は13.56MHz帯の周波数を使用して、近くにあるNFC対応機器と双方向通信が可能で、データの読み込み、書き込みができます。
スマートフォンアプリから、NFCタグに実行させたい動作を書き込めば、あとはスマートフォンをかざすだけで、家電の操作やスマートフォンアプリの起動、資料・広告などの情報を画面に表示させるなど、様々な分野での活用ができるのです。
NFCタグのおすすめタイプ3選
家電量販店や通販サイトで購入できます。
NFCタグは使用する場所や用途によってタイプを選んで使い分けると便利です。
シールタイプ
シールタイプは、500円玉とおなじくらいの大きさで様々な場所に貼り付けられるため便利です。
家具や家電、バッグやノートパソコンなど気軽に使用できます。
ただし、金属素材に貼り付けると電波が遮断され正常に機能しない場合があるため、避けた方がよいでしょう。
カードタイプ
カードタイプは、薄型で財布や小物入れに収納できるため持ち運びに便利です。
クレジットカードと同じ長方形や、コイン形のものもあります。
専用のプリンターを使えば印刷も可能で、名刺などに使用してもいいでしょう。
ストラップタイプ
ストラップタイプは、ひもやリングが付いているためカバンや鍵などに取り付けられ紛失する心配がありません。
カバンやスマートフォンに取り付けておけば、外出先でもすぐに使用できます。
NFCタグを活用することで何ができる?

NFCタグを使用すれば、照明・エアコンなどスマートフォンをかざすだけで、電源のON/OFF操作だけでなく、照明の明るさ、エアコンの温度などの設定もしておけます。
他にも、様々なシーンでの活用が可能で、私たちの生活をより快適にしてくれます。実際にどのような活用方法があるのでしょうか。
ノートパソコンに貼り付けてテザリング
ノートパソコンを外出先で使用する際に、Wi-Fi環境が必ずあるとは限りません。
その際に使用するのが、スマートフォンのテザリング機能です。
テザリングを使用するにはスマートフォンの設定画面を開いて、ON/OFFを切り替える必要があります。
テザリング機能を書き込んだNFCタグをノートパソコンに貼り付けておけば、スマートフォンをかざすだけでインターネットへの接続ができるため、わずらわしさを感じずに使用できます。
車載ホルダーに貼り付けて地図アプリを起動
スマートフォンの地図アプリを使用して、カーナビとして利用している方は多いと思います。
地図アプリの起動設定をしたNFCタグを車載ホルダーに貼り付けておけば、スマートフォンを固定したと同時に地図アプリを起動させてすぐに使用できるため、カーナビと同じ感覚での使用が可能です。
バックに着けてアプリを起動
買い物に行った際など、スマートフォンに入れてあるポイントアプリを探して表示させるのは意外に面倒です。
ポイントアプリの起動を設定したNFCタグをバックに着けておけば、すぐにポイントアプリを表示させ提示できるため、レジでもたつく心配がなくなります。
緊急連絡先に電話する
スマートフォンの操作に慣れていない高齢の方は、電話帳から連絡先を検索するのも大変な苦労です。
NFCタグに緊急連絡先を書き込んでおけば、万が一の時にすぐ電話をかけられます。
リビングのテーブルや、外出時に使用するバックに着けておくとよいでしょう。
体組成計との連携で健康管理
最近では、スマートフォンやスマートウォッチと連携させ、体重・体脂肪率・基礎代謝量などを自動記録できる体組成計が販売されています。
体組成計の近くに体組成計アプリの起動を設定したNFCタグを着けておけば、わざわざアプリを起動する手間がなく健康管理の記録ができます。
NFCタグの可能性を広げるスマートホーム
NFCタグは、スマートリモコンと呼ばれる「Nature Remo」や「SwitchBot」などと一緒に使用すると家電の操作にも利用できます。ただし、赤外線リモコンで操作できるものに限ります。
IFTTT(イフト)の利用でさらに便利に
IFTTTは「IF This Then That」の略で、「IF This(もし〇〇したら)」「Then That(〇〇する)」仕組みを指します。
FacebookやLINEなどのSNSや、YouTubeなどの配信サービス、Googleカレンダー、Gmailなど600種類以上の人気サービスとスマートリモコンを連携できるため、活用の幅は無限です。
また、Google HomeやAmazon Echoなどのスマートスピーカーとの連携も可能です。
例えば、子どもが帰宅したときにスマートスピーカーに「ただいま」と言うとGmailで帰宅したと伝えるメールを自動送信したり、ネットワークカメラで子どもが帰宅した様子を確認したりできます。
複数の動作を同時に起動
iPhoneのオートメーションを活用すれば、1つのNFCタグで複数の動作を同時に起動できます。
例えば、朝起きてNFCタグにスマートフォンをかざすと、
- 部屋の電気をつける
- リビングのエアコンを27℃でつける
- iPhoneのプレイリストを再生
- Yahoo!天気を表示する
このように、複数の動作を同時に起動出来たら朝のルーティーンが快適になるはずです。
寝るときには、照明の消灯・アラームのセット・エアコンのタイマーオフ設定などをNFCタグに設定しておけば、かざすだけですぐに就寝体制が整います。
NFCタグを活用して、スマートホーム環境を構築出来れば生活がより快適なものになるでしょう。
さらにスマート家電を導入すれば、スマートフォンで遠隔操作をより簡単に出来るようになるほか、防犯対策も万全になります。
ご自分の生活スタイルにあったデバイスを活用し、より快適な生活環境を作ってみてはいかがでしょうか。