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空き巣の防犯対策を紹介。空き巣の手口や狙われやすい家の特徴とは

不在の住宅に侵入し、窃盗などを行う空き巣被害は、いつの世でもあとを絶ちません。

今回は、空き巣に対して効果的な防犯対策について紹介します。空き巣の手口や狙われやすい家の特徴を理解し、IoT機器やスマートホームなどを活用した最新の防犯対策の導入を検討しましょう。

未だに多い空き巣被害。どういった家が狙われる?

日本全体では減少傾向にある空き巣被害ですが、未だに被害はあとを絶ちません。

どういった家が狙われやすいのか、どういった防犯対策があるのか詳しく解説します。

自分の家は大丈夫なのか参考にし、しっかりと対策をとって空き巣被害にあわないようにしましょう。

住宅への侵入窃盗犯罪の推移

警視庁が公開している「住まいる防犯110番」のデータによると、住宅侵入窃盗の認知件数は平成16年には18万件ほどあったものが、令和2年には2万1,031件と大きく減少しました。

しかしながら、1日60件近い住宅窃盗犯罪が起こっているのが現状です。

警視庁「住まいる防犯110番」より

侵入窃盗の発生場所別認知件数は、一戸建て住宅が37.0%と最も多く、共同住宅と合わせると50.6%にのぼり全体の半数が住宅への侵入窃盗になっています。

新興住宅地やマンションが増え、世の中も夫婦共働きで家を留守にする機会が多いのも、侵入窃盗犯罪が減らない理由のひとつかもしれません。

警視庁「住まいる防犯110番」より

侵入犯との遭遇は危険

侵入犯と遭遇すると、大変危険です。

侵入犯はドアやガラス窓を破壊して家の中に入るため、工具を所持しているケースが多く、その工具は時として凶器にかわります。

遭遇して驚くのはお互い様ですが、侵入犯は捕まらないように攻撃してくる可能性があり、その際に侵入時に使用した工具で襲ってくるかもしれません。

破壊するときに使用する工具はバールやハンマー、マイナスドライバーなど危険なものばかりです。

侵入犯から身を守るためにも、空き巣に対する防犯対策は重要です。

空き巣に狙われやすい家の5つの特徴

空き巣に狙われやすい家の特徴を

  • 住まい周辺の人通りが少ない
  • 壁や樹木などの死角が多い
  • 周辺の騒音が多い土地
  • アパートなどの低層住宅とマンションの高層階
  • 玄関以外に外灯がなく暗い

の5つのポイント別に紹介します。

特徴①|住まい周辺の人通りが少ない

空き巣は玄関のカギを特殊工具で解錠したり、ドアや窓ガラスをこじって開けたりして侵入します。

少なくても2〜5分の時間がかかるため、人が通るのを嫌がります。

下見をする際にも、人目に付くと怪しまれてしまうため、人通りの少ない場所を選ぶ傾向があります。

特徴②|壁や樹木などの死角が多い

高い壁や樹木で囲まれている家は一見すると侵入しにくそうですが、入ってしまえば外からは見えないので、空き巣からすればとてもいい環境です。

人目が気にならないプライベート空間を作ったつもりが、空き巣にとっても人目が気にならない犯行空間になってしまう可能性もあるのです。

特徴③|周辺の騒音が多い土地

空き巣はドアやガラスをこじ開けて侵入すると前述しましたが、その際には物音がしてしまいます。

周辺で工事をしていたり、普段から電車やトラックの音でうるさかったりすると、近隣住民も慣れているため物音がしても不審に思いません。

特徴④|アパートなどの低層住宅とマンションの高層階

アパートなどの低層住宅は、防犯カメラがないこともあり侵入しやすい環境といえます。

警視庁の資料からも、低層住宅は高層住宅に比べると2倍以上も侵入被害にあっています。

マンションの高層階は、高層階の安心感からか無施錠の家が多いほか、人目に付きにくいことから空き巣被害が多いようです。

特徴⑤|玄関以外に外灯がなく暗い

空き巣が入るのは昼間だけとは限らず、住民や近隣住民が寝静まった夜中に犯行を行う場合もあります。

建物の裏に外灯などの明かりがなく暗い場合、犯人は隠れやすく侵入しやすい環境であるといえます。

空き巣の手口とそれを未然に防ぐ方法

空き巣に狙われやすい家の特徴に当てはまらなかったからといって、被害にあわないわけではありません。

しっかりと防犯対策をしておけば、空き巣被害は防げます。

では、空き巣はどこからどのような方法で侵入してくるのでしょうか。

空き巣の侵入手口

空き巣の侵入手口で1番多いのは意外にもカギの無締まり、つまり住民側の不注意です。

マンションの高層階が多いイメージですが、一戸建てや共同住宅の低層階でも無締りでの被害が最も多い結果となっています。

少しの時間の外出でも、窓や玄関の施錠をしっかりするようにしてください。

次いで多いのはガラス破りで、ガラスの一部を割ってカギを開けたり、ドライバーを使ってこじ開けたりして侵入します。

警視庁「住まいる防犯110番」より

空き巣の侵入口

空き巣の侵入口で多いのは、一戸建てや共同住宅の低層階では窓からの侵入です。

玄関のカギが閉まっている場合は、窓を壊してカギを開けた方が速いからです。

4階建て以上の高層になると、出入口が多くなりますが、窓からの侵入も30.1%となっており、けして少ないわけではありません。

いずれの住宅も、玄関と窓の防犯対策が空き巣被害を防ぐためには重要なのです。

警視庁「住まいる防犯110番」より

防犯対策

空き巣被害にあわないためには、一にも二にも戸締まりが必要です。

「少しの時間だから」「高層階だから」と油断してはいけません。

そのうえで、さらに防犯対策をしっかりとしましょう。

ドアや窓に補助錠を取り付ける

1つのドアや窓に2つカギがついていると、カギを開けるのに時間がかかるため侵入犯は嫌がります。

玄関に2つカギがついている家は多いですが、窓にはついていないため侵入しやすくなっています。

侵入をあきらめる時間は2分〜5分とされているため、2つカギがあると防犯意識が高い家だと認識され狙われにくくなるでしょう。

防犯窓や面格子

防犯用として販売されている防犯窓や面格子は、通常のものよりも壊すのがむずかしくなっています。

防犯フィルムを貼るのも効果的な方法です。

防犯カメラやセンサーライト

死角になってしまう場所には、防犯カメラを設置するといいでしょう。

購入が難しい場合は、センサーライトや防犯砂利も有効なアイテムになります。

空き巣は、「人の目」「光」「音」を嫌がります。

スマートホームは空き巣の防犯にも大活躍

防犯対策の重要性はわかったけれど、窓を買い替えたり面格子をつけたりするのは大変ですよね。

スマートホームにすれば、手軽に導入できて高い防犯対策ができます。

スマートホームなら鍵の閉め忘れの心配なし

玄関の鍵にスマートロックを使用すれば、鍵の閉め忘れの心配がなくなります。

スマートロックは、スマートフォンアプリから鍵の閉め忘れの確認ができるだけでなく、スマートフォンの操作で施錠できるのです。

また、ドアに近づいたら解錠、離れたら施錠のようにカギを開け閉めする動作すらしなくてもいいように設定もできます。

窓には防犯センサーが効果的

窓にはスマートセンサーを使用します。

スマートフォンからカギの開閉はできませんが、窓の開閉を感知しスマートフォンに通知してくれます。

スマートカメラを設置しておけば、窓の開閉の通知を受け取った時にスマートカメラで室内の状況を確認できます。

さらに、マイクとスピーカーが内蔵されているタイプであれば、侵入犯に注意をうながし撃退もできます。

スマートホームで手軽に防犯対策

スマートホームなら、業者に依頼したり窓を買い替えたりしなくても、手軽に防犯対策ができます。

そのうえ、スマートフォンから鍵の閉め忘れの確認ができるため、空き巣被害の多い「無施錠」「ガラス破り」などを未然に防げます。

子どもや離れて暮らす親御さんの見守りにも活用できますので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。