Amazonのスマートスピーカーで何ができる?使い方や活用方法を紹介

大手通販サイトのAmazonは、いまや買い物だけではなく、人々の生活に密接に関わるさまざまなサービスを提供している超巨大IT企業です。
同社が提供している「Echo」は、音声でのコミュニケーションや家電操作などができるスマートスピーカーです。今回は、Amazonのスマートスピーカーの種類や活用法について解説します。
Amazonのスマートスピーカーにはどのような種類がある?
Amazonが提供しているスマートスピーカー「Amazon Echo(アマゾン・エコー)」の種類や機能にはどのようなものがあるのでしょうか(2022年11月時点)。
Amazonのスマートスピーカー「Echo」とは
Amazonが提供しているスマートスピーカー、Echo(エコー)とは、声だけで家電などが操作できるスマートスピーカーのことです。アシスタントサービスであるAIのAlexa(アレクサ)が備わっており、Alexaに呼びかえるだけで音楽再生やアラームの設定、スケジュール確認、商品の注文、家電の操作などを行えます。
さまざまなEchoの種類と機能
Echoにはいくつかの種類があり、どのタイプがおすすめかは用途によって異なります。ここでは、Echoの種類と機能について紹介します。
Amazon Echo(第4世代)
Amazon Echoは丸い形をしたスピーカーで、スタンダードタイプです。好きな場所に置いて良質の音を楽しむことができます。音楽再生、天気予報、エンタメ・スポーツ情報の入手、アラームを設定、Echoデバイスを利用している人同士でのハンズフリー通話などが可能です。
また、Amazon Echoは、スマートホームハブと温度センサーがひとまとめになっています。
※スマートホームハブとはスマートスピーカーに備わっているハブ機能。この機能を使うことで家中のスマート家電を一括管理できます。
Echo Dot(エコー・ドット:第3世代)
Amazon Echoの中でもっとも売れているのが、Echo Dotです。小型で価格が低価格なのが魅力です。Amazon Echoとほぼ同じ機能で、良質なスピーカーで音楽を楽しむことができます。
Echo Studio (エコー・スタジオ)
Amazon Echo史上最高音質といわれている高音質モデルです。5つのスピーカーで迫力のある音を堪能できます。スマート家電の音声操作はもちろん、好きな曲をAmazon MusicやSpotifyなどでストリーミング再生も可能。Fire TV Stickなどとペアリングすると、
迫力のある映像と音響を楽しむことができます。
Echo Show5 (エコー・ショー5:第2世代)
Echo Showは液晶ディスプレイ型のスマートスピーカーで、ディスプレイの大きさは5.5インチからあります。Echo Show15は15.6インチのディスプレイで現在発売されているAmazon Echoの中で最も大きいディスプレイです。縦・横、どちらの向きでも壁にかけることができます。
大事な情報を耳だけでなく視覚から得ることができ、たとえばドラマを見ながら赤ちゃんの様子を見ることも可能です。
Echo Auto (エコー・オート)
自動車で使えるタイプです。音声操作機能を自動車に導入し、Alexaに話しかけるだけで音楽の再生やスケジュールの確認、電話通話などがハンズフリーで行えます。
スマートスピーカーの中でAmazon Echoのシェアが高い
MMD研究所がスマートフォンを利用している20歳~69歳の男女555人に行った「スマートスピーカーに関する調査」では、スマートスピーカーの所有率は21.6%でした。男女別でみると、男性27.1%、女性16.0%と男性のほうが多い結果となりました。
次に所有しているスマートスピーカーのメーカーの問いには、Amazon Echoが16.7%とトップ。続いてGoogle Homeが12.5%、Amazon Echo Showが10.8%でした。4位にAmazon Echo Dotが10.0%、7位にAmazon Echo Plusが5.0%、8位にAmazon Echo Spotが3.3%とAmazon Echoシリーズがトップ10内に5つもランクインしています。

Amazon Echoのシェアは高く人気があることがわかります。
スマートスピーカーを選ぶ際に重視した点は、もっとも多いのが「価格」で35.8%でした。次いで「デザイン」が25.0%、「メーカー」が21.7%です。やはり価格は気になるようです。Amazon Echoはこれらの条件をすべてクリアしているため、人気なのではないでしょうか。
スマートスピーカーでよく利用する機能は、「音楽を聴く」ことが圧倒的トップで43.3%でした。あとは「天気予報の読みあげ」が29.2%、「アラーム・タイマーのセット」が26.7%と続きます。スマートスピーカーで音楽を聴くことが多い人には、音がよいと評判のAmazon Echoと相性がよいのかもしれません。
Amazonのスマートスピーカーの機能・利用シーンを紹介
Amazonのスマートスピーカーの利用者は、生活の中でどのように活用しているのでしょうか。また、これからどのようにスマートスピーカーを活かしていきたいと考えているのでしょうか。
音楽などエンターテインメントを楽しむ
好きな曲をかけるようにAlexa(スマートスピーカー)に話しかけるだけで音楽を再生してくれます。音楽再生中に、曲名やアーティスト名をAlexaに確認することも可能です。
Amazon Echo showに代表される液晶ディスプレイ搭載モデルの場合、Netflixのようなストリーミング配信でドラマや映画、YouTubeでお気に入りの動画を視聴できます。みんなでカラオケを楽しむことも可能です。
日々の作業を簡素化
アラームやタイマーとしてスマートスピーカーが使えます。
たとえば「明日の朝7時に起こして」とAlexaに話かけるだけで、タイマーセットされ予定の時刻になれば起こしてくれるのです。
朝の出勤前にスマートスピーカーに「今日の天気は?」と聞くだけで、すぐ教えてくれるため、その日の服装や持ち物に迷うこともなくなります。
使う時間がいつも決まっているスマート家電を設定しておくと、設定した時刻と使う機能を自動で呼び出してくれます。たとえば、照明を決まった時刻と明るさに設定しておくと、その時間に自動で呼び出し照明をつけてくれます。
料理中や家事で手が離せないときは、Alexaに話しかけるとタイマーをセットしてもらえます。料理の際に「〇〇のレシピを教えて」と声をかけるだけで、レシピも教えてくれます。
さまざまな情報を入手
Alexaに「〇+〇は?」と話かけるとすぐに答えてくれ、計算機としても機能します。今日のニュースや株価などの情報も教えてくれます。
Alexaの場合、約50カ国の言語を翻訳できるため、わからない単語があるとAlexaに聞けばすぐに解決できるのです。
スマートホーム家電と組み合わせる
スマートスピーカーとスマートホーム家電を組み合わせると、リモコンなしで家電を操作できます。
たとえば、家の家電の電源をオフにし忘れた際も、スマートホーム家電であれば、外出先から操作が可能です。逆に帰宅前に操作してエアコンをオンにし、帰宅時に部屋を快適温度にすることもできます。外出先から照明の点灯ができるため、在宅を装うことができ、空き巣対策などにも役立ちます。
ベッドに入って読書をしてから寝る場合も、読書後にAlexaに「電気を消して」とひと声かえるだけで電気を消してくれるため、わざわざベッドから起き上がらずにすむので便利です。
通話機能の活用
同じスマートスピーカー(Echoデバイス)を利用している家族や知人と、ハンズフリーで気軽に話せます。手が離せないときや外出先から自宅の子ども部屋の様子を確認することも可能です。
買い物ができる
Alexaを使うと、買い物が簡単になります。食料品など毎週買う物のリストを作成しておくと、Alexaが買い忘れを防止してくれるでしょう。不要なものや追加したいものがあればAlexaに話しかければよいだけです。
また、AlexaであればAmazon.co.jpのお得な情報も教えてくれます。Amazonのカートに購入予定の物を入れれば、音声で好きなときに会計ができます。
Amazon Echo、皆はどのように使っている?

実際にAmazonのスマートスピーカーを利用しているユーザーがどのような機能をどのように利用しているのかなどを紹介します。
約半数がスマートスピーカーを知っている
アマゾンジャパンは全国20代~60代の男女1,000人とスマートスピーカー利用者の男女500人に「スマートスピーカーおよび音声アシスタントに関する調査」を行いました。
知っているスマート家電はなにかという問いに対して、もっとも多かったのがロボット掃除機で6割以上の人が回答。次いでスマートスピーカー(50%)、スマートウォッチ(45%)、スマート照明(28%)、スマートテレビ(28%)の順で認知されていました。
スマートスピーカーの利用者数を男女別でみると、男性が64%、女性が36%と男性のほうが女性より倍近く多くいます。女性の場合は、利用する前は期待していなかったものの、利用後に便利であると満足する人が多くいました。
年代別にみると、もっとも利用者が多い世代は40代で24%、その他の年代も20%前後でした。利用者の年代に大きな偏りはないようです。
スマートスピーカーで音楽を聴くが7割以上
先述のアマゾンジャパンの調査によると、利用前に活用したいと思っていた機能で、もっとも多かったのが「音楽を聴く」で74%。次が「天気予報を聞く」で72%「ニュースを聞く」が61%の順でした。7割以上の人が音楽を聴くことや、天気予報のチェックに利用したいと回答していることがわかりました。

では、実際にスマートスピーカーを利用してみた感想はどうでしょうか。利用して満足したと感じている機能を調査したところ、トップは「音楽を聴く」の78%でした。8割近くの人がスマートスピーカーを使用して音楽を聴くことに満足しているようです。
次に満足している機能は、スマートフォンに接続して「外出先から自宅に連絡や家電の操作をおこなう」でした。これは利用前には38%しかいませんでしたが、利用後は満足していると回答した人が76%もいました。
アラームやタイマーのセット機能も利用前に使ってみたいという人は59%でしたが、実際利用して満足している人は75%でした。音楽を聴く、外出先から自宅への連絡や家電の操作に次いで多い数字です。
実際に利用することで便利な機能であると実感するのでしょう。
75%の人がスマートスピーカーで同時作業をしている
また、スマートスピーカーでどのような機能を使っているかという質問には、75%の人が育児や家事をしながら天気予報やニュースを聞くなど「同時作業」が可能になったと答えています。

スマートスピーカーを利用してから育児や家事、仕事が能率的にできるようになったという人も45%いました。声だけで手を動かさないハンズフリー操作は、生産性があるようです。
20代では約6割、また小学生以下の子どもがいる家庭では5割強が家族や友人、恋人など大切な人との会話が増えたといっています。スマートスピーカーは家族との会話のきっかけになった人も多く、子どもの好奇心を刺激したという人もいました。
将来的にどのようにスマートスピーカーを使いたいかという問いに、30代~40代女性の3人に1人が子どもや高齢者の見守りにスマートスピーカーを利用したいと回答していました。特に子どもの見守り機能への関心は高く、30代~40代女性の約半数が注目しています。
また、見守りだけでなく子どもや高齢者の話し相手になる機能を求める声もありました。
スマートスピーカーで音楽やスマート家電を操作するだけでなく、今後は子どもや高齢者の見守りや話し相手などの活用に期待されるのではないでしょうか。