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玄関の防犯対策。アナログなものから、ハイテクな方法までを紹介

家の防犯対策を行うポイントとして、玄関は非常に重要です。不在の際などに発生する空き巣などだけではなく、在宅やリモートワークならではの犯罪が、玄関で発生しています。

今回は、玄関で起こる可能性のある犯罪や、防犯対策方法について詳しく紹介します。

玄関での防犯が重要な理由

玄関の防犯対策は、意外とおろそかになりがちではないでしょうか。

玄関付近は帰宅時など気が抜けやすい場所で、後をつけてきた強盗犯やストーカーなどから暴行被害にあう事件をニュースでみた記憶はないですか。

ちょっとゴミを出しに行くだけだからと、鍵をかけずに家を出て帰ったら侵入犯と出くわしてしまった事例もあります。

犯罪から身を守るためにも、防犯について見直してみましょう。

侵入犯罪の発生状況

警視庁の調べによると、住宅を対象とした侵入窃盗の認知件数は平成15年以降年々減少傾向にありますが、令和2年でも2万1,030件もの住宅が侵入窃盗の被害にあっています。

侵入窃盗の発生場所認知件数は、一戸建て住宅が37.0%と1番多く共同住宅を合わせると50%を超える高い数値になっています。

住まいる防犯110番」のデータによると、侵入犯罪の侵入口で多いのは一戸建て住宅と3階建て以下の共同住宅では「窓」ですが、4階建て以上の共同住宅になると表出入り口が窓よりも多く57.8%となっています

警察庁「住まいる防犯110番」より
警察庁「住まいる防犯110番」より
警察庁「住まいる防犯110番」より

マンションなどはエントランスがオートロックになっている場合も多く、高層階だと「こんな所までこないだろう」と勝手に思い込んでゴミ捨てなど短時間の外出の際、鍵をかけずに家を出てしまうのではないでしょうか。

配達やデリバリーを装った犯罪も増加している

フリマやネットショッピング、フードデリバリーのサービス利用者が増えるのと同時に、宅配業者を装った犯罪が増加しています。

2022年2月、大阪府高槻市で男子高校生が実在する宅配業者の制服と段ボールを持って訪問し、対応した女性に襲いかかり怪我をさせる事件が起こりました。

郵便受け・宅配ボックスシェアNo.1のナスタは、宅配便を利用している男女1,000人を対象に、「玄関まわりの防犯に関する意識調査」を行ないました。

玄関を開ける際に少しでも不安を感じたことがある人は68.7%と、多くの人が不安に思っているようです。

ナスタ「玄関まわりの防犯に関する意識調査」より

その中でも勧誘など「約束のない来訪」に不安を感じた場面が62.3%で最も多く、驚くことに「玄関を開けたら勝手に中に入って来られた」と回答した人が6.4%もいました。

留守中に限らず在宅時にも、玄関の防犯対策をしておく必要があるといえるでしょう。

ナスタ「玄関まわりの防犯に関する意識調査」より

玄関でできる防犯対策にはどういった方法がある?

玄関の防犯対策は、第一に「鍵のかけ忘れをしない」ことが大切です。

どんなに短時間でも、必ず鍵をかけるようにしましょう。

侵入犯はドアを開けるまでの時間が長くかかるのを嫌がるため、防犯対策を少しでもしておくだけでも充分に効果はあります。

それでは玄関ドアの防犯対策には、どういった対策があるのでしょうか。

防犯プレート

バールなどをドアの隙間に入れてこじ開けられないように、隙間をふさぐプレートです。

ドライバー1本で取り付けられるため、女性でも簡単に設置できます。

サムターン回し防止カバー

その名の通り、サムターンを回されないように防止するカバーです。

サムターンとは、ドアの内側についているカギのつまみを指します。

両面テープで取り付けるだけの簡単施工になっています。

補助錠(外付けタイプ)

1つのドアに対して2つキーがあるだけで、防犯の効果は上がります。

侵入犯は、時間がかかるのを嫌がります。

ディンプルキーになっているため、ピッキングに強い構造になっています。

補助錠(内付けタイプ)

外側に補助錠をつけると、見た目が気になる方は内付けタイプもあります。

特殊な強力粘着テープで取り付けが可能です。

リモコン式でカギの持ち歩きが不要です。

ドアチェーン

就寝時に使用するイメージですが、見知らぬ来訪者に対応する際には、ドアチェーンをかけたまま一時対応すれば、家の中に入ってこられずに対応できます。

インターホンカメラなどで確認できないときには、ドアチェーンをかけたまま対応しましょう。

センサーライト

人の動きに反応してライトが光るため、夜間の防犯に高い効果を発揮します。

防犯カメラがついていると、より一層効果が高くなります。

スマートロック・スマートキー

後付けができるスマートロックやスマートキーも防犯上、役立ちます。ドアの開閉を検知して自動で施錠してくれるため、鍵の閉め忘れ防止になります。

また、スマートフォンと連携すれば、近づくだけで解錠する製品などもあります。

防犯カメラ設置

配線が不要で後付けできる防犯カメラなら簡単に設置が可能です。

Wi-Fiで接続できるタイプなら、外出中でも映像チェックや不審な人物に呼びかけも可能です。

セキュリティー会社の利用

テレビCMなどでおなじみの、ホームセキュリティー会社を利用するのもいいでしょう。

少し金額が高くなりますが、防犯のプロが家を守ってくれます。

2〜3社を比較して、自分に合ったプランを探してみるのもいいかもしれません。

スマートホームは玄関の防犯にも活用できる

防犯対策には、複数のものを組み合わせるのも効果的です。

また、外出先からでもカギの開け閉めを確認できたり、不審者がいないかを確認できたりできれば安心ですよね。

スマートホームにすると、防犯だけではなく「家族やペットの見守り」「外出先から家電の操作」「音声による家電のコントロール」など様々な快適環境も実現できます。

スマートホームサービスを利用すると、機器の設置から設定まですべてを行ってくれるため簡単にスマートホーム化を実現できます。

家の防犯対策

スマートロックや窓の開閉センサーで施錠や解錠の状況をアプリで確認できるため、戸締りの心配をしなくても大丈夫です。

家族が全員留守にするときに、警戒モードにしておけば異常を検知した際に、大音量の警報音を鳴らして侵入者を威嚇してくれます。

アプリに異常の通知が来るため、設置されたカメラで室内を確認できるため、すぐに通報することもできます。

カメラに記録されたデータは、SDカードだけではなくクラウド上にも保存されるため、侵入者の情報をしっかりと残しておけます。

ホームセキュリティーサービスとの連携

スマートホーム化による防犯だけではなく、ホームセキュリティーサービスとも連携できるため、万が一の時にも安心です。

緊急時はもちろんですが、家にいる子どもや家族が心配なときや、帰宅時に不安があるときでも、連絡をすれば駆けつけてくれます。

家族やペットの見守りにも活用できる

外出中でも室内カメラで部屋の様子が確認できるため、留守番をしている子どもやペットの様子を確認できます。

室内カメラとアプリの間で通話も可能になっているため、留守番中の子どもに安心感を与えられるでしょう。

スマートタグを活用すると、帰宅や外出した際にアプリに通知が届くようにもできるため、

家族の在宅状況をすぐに確認できます。

防犯以外にも家電の操作もできます

スマートホームサービスを利用すれば防犯だけではなく、スマホや音声で家電の操作ができるようになります。

テレビやエアコン、照明や玄関キーなど様々なものを操作できるようになり、自分好みの快適な生活空間をつくることも可能です。

防犯対策と一緒に家電が操作できるスマートホームサービスを利用すれば、安心で快適な毎日を過ごせるようになるでしょう。