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スマートスピーカーでできることを紹介!メーカーによってできることは異なる?

スマートホームやIoT機器、スマート家電などを操作する際に重要な役割を果たすスマートスピーカーについて解説します。

メーカー各社によって、スマートスピーカーの機能がどのように異なるのかといったポイントについても解説します。

伸びるスマートスピーカーの普及率

スマートスピーカーとは、音声だけで操作が可能なAIスピーカーのことです。スマートスピーカーの普及率や今後の展開などについて解説します。

スマートスピーカー普及率は増加傾向にある

野村総合研究所の「ITナビゲーター2021年度版」によると、2020年には、スマートスピーカーの世帯普及率は583万世帯(11.2%)でしたが、2021年には691万世帯(13.5%)と増えています。2022年は更に増加が見込まれており、828万世帯(16.1%)になると考えられています。

野村総合研究所「ITナビゲーター2021年度版」より

今後の普及率予測では年々増加するといわれており、2023年は978万世帯(19.1%)、2024年には1,148万世帯(22.6%)と1,000世帯を超えると予想されています。2025年は1,337%(26.5%)にさらに増加し、2026年には1,544世帯(30.8%)にまで上ると見込まれています。

日本のデバイス市場は、VR(バーチャルリアリティ)、ロボット、ドローンと、このスマートスピーカーは右肩上がりで増加していくと推測され、今後は幅広い活用法や市場規模に期待されているでしょう。

スマートスピーカーを持っている人は21.6%

MMD研究所「スマートスピーカーに関する調査」において、スマートフォンを持つ20歳~69歳の男女555人に調査したところ、スマートスピーカーを持っている、あるいは持ったことがあるの質問に「ある」が21.6%、「ない」が78.4%という結果でした。

性別でみると「ある」が男性は27.1%、女性は16.0%、「ない」が男性72.9%、女性が84.0%で、男性のほうが女性より所有している人数が若干多い結果となりました。

スマートスピーカーの利用開始時期について、2020年1月~6月(20%)でトップ。次いで多いのが開始時期を覚えていない(15.0%)でした。そして2021年1月~6月(14.2%)、2020年7月~12月(10.0%)と続きます。

スマートスピーカーに満足して利用しているかの質問では、満足している(25.8%)、やや満足している(54.2%)と、やや満足しているも含め、スマートスピーカーに満足している人は8割いました。

スマートスピーカーを持っていない男女に利用したいのかをアンケートしました。結果は、男性は約4割、女性は約3割が利用したいそうです。女性より男性のほうがスマートスピーカーの利用に積極的ということが分かりました。

スマートスピーカーで重視する点は価格

先出のMMD研究所の調査では、スマートスピーカーを持っている男女によく利用しているスマートスピーカーを質問したところ「Amazon Echo」(16.7%)「Google home」(12.5%)「Amazon Echo Show」(10.8%)がトップ3でした。上記10位中、8つがGoogleまたはAmazon関連で、残り2社は「ソニー」「ONKYO」でともに3.3%でした。

スマートスピーカーを購入時に重視した点は「価格」が最も多く、35.8%でした。

デザイン(25.0%)、メーカー(21.7%)、コンパクトと音質(18.3%)と続きます。

コンパクトなデザイン、高品質でコスパのよいスマートスピーカーが選ばれているようです。

スマートスピーカーでよく利用する機能で最も多かったのが音楽を聴くことで、約4割を占めていました。天気予報の読み上げやアラーム・タイマーセットは約3割でした。

スマートスピーカーでできること、活用される生活シーン

音楽を聴くために利用している人が多いと説明しましたが、ほかにはどのような機能がよく利用されているのかを、MMD研究所の調査結果を基に詳しく紹介します。

よく利用する機能は音楽が聴くがトップ

スマートスピーカーの利用方法を質問したところ、下記がおもによく利用する機能になるようです。

  • 音楽を聴く
  • 天気予報のチェック
  • アラームタイマーのセット
  • 時間の確認
  • わからない言葉の意味を調べる
  • 家電・照明の操作
  • 情報の検索
  • 書籍やニュースの読み上げ
  • 動画再生
  • ラジオやPodcastの聴取

上記が上位10個になりますが、特に「音楽を聴く」は約4割を占めており、スマートスピーカーで最も利用されている機能です。天気予報のチェックとアラームタイマーのセットは3割弱。時間の確認、わからない言葉の意味や情報検索、家電・照明の操作は約2割台でした。

動画再生、ラジオとして活用は約1割台。書籍や読み上げ機能は活字を読むのが苦手な人や忙しい人によく使われている機能のようです。

これらの機能は日常生活において、普通によくおこなわれるものばかりです。そのため、今後もスマートスピーカーの普及がますます増加していくのではないでしょうか。

スマートスピーカーの機能は多彩

前項で紹介したものは、特によく利用されている人気の機能ですが、ほかにはどのような機能があるのでしょうか。

利用機能の11位以下のスマートスピーカーで利用されている機能をみてみましょう。

  • メール操作
  • 交通機関の乗り換えチェック
  • スケジュール管理
  • 店舗情報チェック
  • 翻訳
  • 料理レシピの検索
  • ショッピングリストの作成
  • 目的地への経路検索
  • 音声ショッピング

メールの操作や電車など交通機関の乗り換えチェック、スケジュール管理などの機能を使っている割合は1割前後でした。

翻訳は海外のサイトや外国語で書かれた本を読む人、料理のレシピは料理をする人など、特定の人のみが利用しそうな機能は5~8%台と1割を切ってしまう結果となりました。

また、少数ですが、最近利用していないという人たちもいました。

生活が変わったと実感した約8割

スマートスピーカーで生活が変わったと感じた人は約8割いました。

どのように変化したのか、多かった回答は以下の3つです。

音楽を聴くようになった(44.8%)

情報検索をするようになった(32.2%)、

家電操作が楽になった(31.0%)

多くの人が感じる変化は、ユーザーがよく利用する人気の機能でもあることがわかります。

ほかには、ラジオを聞くようになった、外国語に接するようになったという人も一定数いました。

また、スマートスピーカーを利用してから、スマートフォンやパソコンで調べる機会が減ったという人もいます。

また、家族とのコミュニケーションが増えた、家事が楽になったなど、便利なだけでなく家族関係を良好にし、生活の質が上がったという回答もありました。

メーカーが違えばスマートスピーカーでできることは異なる?

スマートスピーカーのAIを開発しているメーカーは、Google、Amazon、Apple、LINEなどが代表的です。ここでは、各メーカーのスマートスピーカーの特徴について紹介しましょう。

Google「Googleアシスタント」

Googleアシスタントの特徴は、やはりGoogleのWebサービスと連携して使えることです。

Googleには検索機能だけでなく、さまざまなWebサービスがあります。

スケジュールやタスク管理はGoogleカレンダー、経路検索はGoogleマップ、音楽を聴くときはGoogle Play Musicなど、Googleのツールやサービスを利用している人におすすめです。

音声操作が可能で、声色の違いも認識できるため家族で利用にも適しています。動画配信サービスを音声での操作も可能で便利です。ただし、通話はできません。

Amazon「Alexa(アレクサ)」

AmazonのAlexa(アレクサ)はCMなどで耳にしたことがあるのではないでしょうか。

Alexaの特徴は、AmazonのさまざまなWebサービスが使えることです。Amazon Prime VideoやAmazon Prime Musicをはじめ、Kindleの書籍読み上げなど、Amazon利用者には非常に便利でしょう。

最大のメリットは、Amazonでの買い物も、音声だけで注文が可能なことです。

Alexaに対応している家電の数も多いため、家事の負担を減らしたい人に適しているでしょう。

Alexaアプリに登録している相手とは無料通話も可能。また、Amazon Echo Showのようにビデオが内蔵されているとビデオ通話もできます。

Apple 「Siri」

iPhoneに搭載されているSiriを知っている人も多いのではないでしょうか。

そのSiriが内蔵されたスマートスピーカーを使用して、iPhoneやiPadの操作がおこなえます。Mac bookでの読み上げやApple musicで音楽を聴くことも可能です。

また、通話やメールの着信も知らせてくれます。

遠隔操作はApple製品がメインであるのが現状です。

LINE「Clova」

LINEと連携しており、LINEのメッセージの読み上げや送受信がClovaを通じてできます。

Googleカレンダーと連携可能なため、Clovaからスケジュール管理も可能です。

LINEMusicで音楽を聴くこともできますが、前出の3社と比較するとサービス内容は少ないかもしれません。しかし、LINEをよく利用する人には便利なスマートスピーカーといえるでしょう。

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