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IoTとAIの違いは?定義と具体例を解説

IoTやAIといった言葉を頻繁に耳にするようになりましたが、それぞれ明確な違いはあるのでしょうか。

今回はAIやIoTの意味や具体的な活用シーンについて解説します。

また、IoTやAIを活用することで、不動産・住宅業界にどのような影響があるのかについても考えてみます。

混同しがちなIoTとAIの違いを解説

IoTとAIが担う役割は明確に異なります。しかし、その関係性は深くセットで語られることが多い分野です。実際に、IoT機器の中には、AIの技術を搭載したものもあります。

IoTとAIについて詳しく解説していきながら、最近、見かけるようになってきたICTについても紹介します。

IoTは「モノのインターネット」

IoT(Internet of Things)とは「モノのインターネット」と呼ばれ、インターネットやセンサーを搭載した機器を指します。搭載したセンサーからモノの位置や状態、周囲の環境、状態などのデータを取得します。

遠隔地から機器の電池残量を確認したり、バスが今どこを走っているかなどのリアルタイムの運行状況を把握したりすることが可能です。

AIは「人工知能」

AI(artificial intelligence)は人工知能のことで、人間の知的なふるまいや思考の一部をソフトウェアにより再現したシステムです。

AIには「強いAI(汎用型人工知能)」と「弱いAI(特化型人工知能)」があります。「強いAI」はマンガや映画などに登場するドラえもんやターミネーターのような意識や感情を持ったAIのことで、まだ実現していない技術です。

iPhoneに搭載されているSiriやアマゾンのスマートスピーカーAlexaなどは「弱いAI」で、すでに日常生活で使われています。

SiriやAlexaはプログラムとして用意された処理を実行しているだけで、意識や感情を持っているわけではありません。現在の人工知能は自律的な思考能力を持っているわけではなく、プログラムの計算処理による技術というわけです。


AIはIoT技術で取得したデータを分析して活用するためにも使われます。

IoTデバイスから収集される膨大なデータは「ビッグデータ」と呼ばれ、AIの精度を上げるために不可欠な存在です。AIとIoTはお互いを補完し合うような密接な関係性にあるのです。

IoT・AIとICTの違い

ICT(Information and Communication Technology)とは「デジタル情報通信技術」のことで、コンピュータに関する技術の活用方法や通信技術を指します。

IoTはモノがインターネットにつながる技術であるのに対して、ICTはインターネットを通じて人と人をつなぐ技術のことです。

これまでは、IT(Information Technology)と表現していましたが、近年ではICTが様々な技術革新の中心にになりつつあります。教育現場におけるオンライン授業や在宅ワークやテレワークなど、ICTは日常でも広く導入され始めています。政府や行政機関の中でも総務省はICTを積極的に取り入れ、地方創生、働き方改革、少子高齢化対策などの分野で活用を推進しています。

通信技術を利用したコミュニケーションを意味するのがICTです。

ICTの活用により、新たなイノベーションが社会インフラとして生み出されることが期待されています。

AIのIoT活用事例。住宅業界での活かし方

近年IoTとAIの普及は急速に進んでおり、すでに私たちの生活の中でも活用されています。

では、IoTやAIが不動産・住宅業界に対してどのような価値をはっきしているのかを考えてましょう。

AI技術が不動産価格やデータ分析を容易にする

AIは、ビッグデータを集積し分析することで、不動産の価格推定や物件管理に役立つ機器の自動制御などに活用されています。

例えば、駅名や住所を指定するだけで、その地域の賃料変化や賃貸物件数、賃料分布などのレポートを作成できるものがあります。分析レポートを活用することで、不動産のオーナーに対する賃料予測や購入検討者に対しての最適な提案ができると期待されています。

また、自動運転の分野では、自動車に搭載されたカメラやセンサーによって取得したデータをAIが判断し、ハンドルやアクセル、ブレーキの制御を指示します。また、GPSなどの情報から自動車の位置情報を推定し、走行に関する正確な制御もします。

自動運転車に搭載されるAIが求められる役割が非常に多く、膨大な量のデータを取り扱わなければなりません。さまざまなデータを自動で分析するにはAIのトレーニングをする必要があり、自動運転システムの開発会社では、日夜機械学習(マシンラーニング)が行われています。

自動運転は、街づくりや不動産価格と深い関係があります。モビリティによって自動で自宅まで送迎できるようになれば、不動産の価格を決める重要な指標であった「駅徒歩○分」「○○駅まで○分」といった立地条件が大きく変わる可能性もあるのです。

このように、AI技術は、不動産会社の担当者個人の知識や経験に依存しない客観的で精度の高い結果を短時間で導くことや、新しい不動産の価値を見出すことにも一役買っているのです。

IoT活用が集客や家族の見守りにつながる

IoT技術が不動産業界で活用されるシーンは、無人内見や遠隔での見守りなど多岐にわたります。

空室物件にスマートロックやタブレットを取り付けることで、内見希望者が不動産会社のスタッフ無しで無人で内見ができる環境を作ることができます。専用サイトから鍵の開閉権限を取得して予約時間に希望の物件に行き、自分のスマートフォンで鍵を開錠するといった方法です。

これまで、一度不動産会社の店舗に赴き、物件を提案してもらってから希望する物件の内見をしていました。こういった行程を踏まずとも物件を見ることができるため、不動産事業者にとっては大幅な手間の削減になります。


その後、テレビ会議などのツールを活用して賃貸借契約における重要事項説明(IT重説)を活用すれば、一度も来店することなく物件を借りることも可能です。無人内見は、24時間内見可能で集客数の増加も見込めるため、不動産会社にとってもメリットのあるサービスです。

遠隔見守りは、住宅のドアや家電、センサーマットなどのIoT製品を活用することで、遠く離れた地方に住む高齢者や家族の様子が分かるというものです。製品に付属されたセンサーで生活音や温湿度のデータを取ってAI解析を行い、異常時には早期に発見することができます。

取得したデータに異常があれば、介護事業者や家族にアラートが通知されます。

見守り型のIoT製品は、家族の見守りだけでなく介護施設でも導入されています。

介護業界は少子高齢化により深刻な人手不足なので、IoTの普及と活用は急がれています。

IoTとAIで未来がどう変わる?

IoTやAIの技術が進歩し普及することで、私たちの生活利便性や不動産事業者の業務効率が急速に向上すると考えられています。加えて、次世代の通信技術である5Gの拠点が増えることで、自動運転車の実用化がより現実的なものになるでしょう。

日本では、トヨタ自動車が静岡県裾野市の工場跡地を使ってスマートシティの建設を始めています。

この実験都市「ウーブン・シティ」では、実際に生活の中で自動運転車が走る予定です。IoTとAIで未来がどう変わるのか、詳しく解説していきます。

5GがAIとIoTの発達を加速させる

IoTやAIが様々なデータやサービスとつながるためには、インターネットをはじめとしたネットワーク環境がなければなりません。2020年から日本でも提供が始まった5Gが普及することで、AIとIoTが加速度的に発達していきます。

5Gとは「第5世代移動通信システム」のことで、これまでスマートフォンなどで使われた4Gに比べると、通信速度と同時接続可能な機器の数が10~20倍に増加します。遅延速度は約10分の1になるので、遠隔地からも快適な通信ができます。

5Gが展開される地域では大量のIoT機器が同時に接続可能で、収集できるデータの量も膨大になります。

収集したビッグデータをもとにAIの精度を更に発展させられるので、5Gの普及はAIとIoTの発達を加速させるのです。

AIとIoTの発展で利便性が向上

AIとIoTが普及し発展すると、普段の生活において不便に感じていたことが解消され生活利便性が向上します。

例えば、IoT化されたエアコンは外気の変化に応じて最適な温度に自動調整でき、外出先からの操作もできます。

IoT製品が収集したデータをAIが分析することで、ユーザーの状況やシーンに合わせて最適なカスタマイズが可能になります。

ユーザーの生活リズムに応じたエアコンの温度調整や電源の自動ON・OFFなどは、近い将来できるようになるでしょう。エアコンだけでなく様々な機器がユーザーに応じてカスタマイズされるので、AIとIoT技術は生活の利便性を向上させます。

テクノロジーと住生活が融合した未来都市

テクノロジーと住生活が融合したスマートシティのプロジェクトが世界中で進められています。

スマートシティとはIoTの先端技術を活用してインフラとサービスの管理をし、環境に配慮しながらの経済発展を目的とした都市のことです。

先述したとおり、トヨタ自動車が手がけるウーブンシティの建設が2021年2月23日に始まり、静岡県裾野市で約70.8万平米の街づくりを進められています。

自動運転車やスマートホームなど、新技術を検証するための実験都市として機能する予定です。

将来的には約2,000人以上の住民が暮らし、社会課題を解決するための発明をタイムリーにできる環境を目指しています。

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