スマートスピーカーが普及しない理由を解説。日本と世界の普及率も紹介


日常の生活をより便利にサポートしてくれるスマートスピーカー、しかしに日本ではまだまだ十分に普及しているとはいえません。
世界と比べても、日本はスマートスピーカーの普及が遅れているといわれており、その理由について考えてみます。
スマートスピーカーの普及率はどれくらい?
スマートスピーカーは近年、世界中で急速に普及しています。特にアメリカでは、多くの家庭でスマートスピーカーが日常の一部となっています
一方で、日本ではまだまだ普及の途中といえるでしょう。
以下では詳しく普及率について解説します。
アメリカのスマートスピーカーの普及率
最新のレポート「Smart Audio Report 2022」によると、アメリカにおける18歳以上のスマートスピーカー所有率は35%に達しています。前年の所有率は32%でしたが、これは増加傾向を示しています。

| 所有率(%) | 前年比 | |
|---|---|---|
| 2017年 | 16 | – |
| 2018年 | 18 | +13% |
| 2019年 | 21 | +16% |
| 2020年 | 27 | +29% |
| 2021年 | 32 | +19% |
| 2022年 | 35 | +9% |
所有率の増加が鈍化している一方、音声操作可能なデバイス全般の普及は進行中です。
アメリカでは、18歳以上の62%が何らかの音声対応デバイスを使用しています。これにはスマートフォンやタブレット、PCのほか、テレビのリモコン、自動車の音声アシスタントなどが含まれます。
所有率の増加が鈍化しているものの、音声アシスタントの使用頻度は依然として高まっており、アメリカの生活に音声テクノロジーが浸透していることが示唆されています。
日本のスマートスピーカーの普及率
日本国内での普及率については、野村総合研究所の「ITナビゲーター2021年版」によると、2022年のスマートスピーカーの世帯普及率は16.1%と推計されています。

日本国内でのスマートスピーカーの普及率は低い水準に留まっていますが、2026年には保有世帯数が1,544万世帯に達すると予測されています。
スマートスピーカーは音声コマンドを通じて操作可能で、多様な情報提供、エンターテインメント、生活サポートなどのサービスを提供する便利なデバイスとして注目を集めています。
特に新型コロナウイルス流行の影響で在宅時間が増えたことも、スマートスピーカーの需要増加に寄与しているでしょう。
日本における普及の遅れの要因としては、プライバシーの懸念や音声認識の精度不足が挙げられます。しかし、技術の進歩により音声認識の精度が向上し、さらにプライバシー保護に関する対策が強化されれば、日本におけるスマートスピーカーの普及率も徐々に向上する可能性があります。
今後の市場の動向や技術の進歩によって、日本のスマートスピーカー市場は大きな変化を迎えるかもしれません。それに伴い、日本のスマートスピーカーの普及率もさらに上昇することが期待されます。
世界のスマートスピーカー普及率の比較
世界的に見ても、スマートスピーカーの普及率はまだまだ高いとはいえません。しかし、テクノロジーの進化とともに、これから普及率はさらに向上することが期待されています。
特にアジアやヨーロッパの一部地域では、スマートスピーカーの市場が拡大しています。
これらの情報から、スマートスピーカーの普及率は地域や国によって大きく異なり、まだまだ全世界での普及が進む余地は大いにあるといえるでしょう。
スマートスピーカーが普及しない理由
スマートスピーカーの利便性は確かでありながら、日本での普及率はまだ低いレベルに留まっています。
いくつかの要因がこの現象の背景にあると考えられます。2023年5月にマイボイスコムが行った「スマートスピーカー(AIスピーカー)に関するアンケート調査」を参考に、普及しない理由についてまとめました。
プライバシーの懸念
同調査では、スマートスピーカーが日常の会話を聞き取る可能性があるため、プライバシーの侵害を懸念する声が挙がっていました。
特に、個人情報が第三者に漏れるリスクを懸念するユーザーは多く、この点がスマートスピーカーの普及を妨げている要因のひとつです。
声認識技術の未熟さ
音声認識技術の精度がまだ十分ではないため、ユーザーはスマートスピーカーの操作にストレスを感じることがあります。
特に、日本語の音声認識の精度はまだ改善の余地があり、これが普及の障壁となっています。
実際に筆者も使用していますが、目覚ましの「ストップ」「止めて」などの音声を認識してくれないことが多くあります。
動作が不安定
スマートスピーカーの動作が不安定であると感じるユーザーもいます。
特定のコマンドが期待通りに動作しない、またはスマートスピーカーが意図しない動作をすることがあり、これがユーザーの不安を煽る原因となっています。
タイマーなどがバグで動作しなかったり、音声が急に下がったりなどは実際に筆者も体感している不具合です。
導入コストや導入の複雑さ
スマートスピーカーの導入にはコストがかかり、また、設定や操作が複雑であると感じるユーザーもいます。
また、そもそもスマートスピーカーを必要としていない、頼ると駄目になりそうといった、コストをかけたいと思える魅力やメリットがないという意見も見られました。
筆者も、導入にWifiの設定や同期に時間をとられストレスが溜まりました。
利用者の意向と実際の利用状況
最近の調査によると、スマートスピーカーを利用している人は1割弱であり、世帯利用者は1割強です。
利用者は、以下のような目的を持っていることが多いようです。
- 天気や気温を確認する
- 音楽を聴く
- アラームやタイマーを設定する
一方で、スマートスピーカーに対する利用意向は2割弱であり、非利用意向は4割強となっています。
これらの結果から、スマートスピーカーに対する興味や期待はあるものの、実際の利用に移行するまでにはいくつかの障壁が存在することは事実です。
スマートスピーカーの普及を促進するためには、これらの障壁を解消し、利用者にとってもっと便利で安心できるプロダクトにする必要があります。
また、さまざまな生活シーンでの利用事例を提供し、スマートスピーカーの便益を広く知らせることも重要でしょう。
スマートスピーカーの課題についてはこちらで詳しく紹介しています。
関連記事:スマートスピーカーの課題を解説。製品の選び方や活用の注意点も紹介
スマートスピーカーをさらに便利するならスマートホームがおすすめ
スマートホームは、家庭内のさまざまなデバイスを連携し、自動化または遠隔操作を可能にする技術の集合体です。スマートスピーカーは、スマートホームの中心的存在となり、音声コマンドを通じて家電製品の操作や情報の取得が手軽に行えます。
スマートホームとスマートスピーカーの連携によって実現される便利な機能と、具体的な機器や活用事例を紹介します。
スマートホームとスマートスピーカーの連携
スマートスピーカーは、スマートホームハブとして機能し、家庭内の他のスマートデバイスと連携できます。
たとえば、スマートライトやスマートプラグ、スマートロックなどを音声で操作したり、セキュリティカメラの映像を確認したりすることが可能です。
便利な活用事例
実際に、スマートホームを導入することで、日常生活がどのように便利になるのでしょうか。
ここではいくつかの活用事例を紹介します。
- 朝起きたときに、スマートスピーカーに話しかけて天気予報を確認し、その日の服装を決める
- 外出先からスマートスピーカーを通じて家のドアロックの状態を確認し、必要に応じてロックをかける
- 帰宅前にスマートスピーカーに指示して、家の照明を点けたりエアコンをつけたりする
スマートホームを導入すれば、ストレスなくスマートな暮らしを実現できます。
スマートホームの活用事例についてはこちらで詳しく紹介しています。
関連記事:スマートホームの活用事例を紹介。スマートホームにする際のポイントも解説



