スマートホームカメラに接続できない原因を解説。オフラインでも使えるものはある?

スマートホームの重要な役割に、「防犯」や遠方に住む家族や親、留守番をするペットなどの「見守り」があります。この防犯や見守りにおいて重要な機器となるのがスマートホームカメラ(スマートカメラ)です。
しかし、スマートカメラは不具合や接続できずに機能しないトラブルが発生することがあります。スマートカメラが接続できない原因について紹介します。
スマートホームカメラが接続できない場合の対処法
防犯や見守りに役立つホームカメラをスマートホームシステムに組み込もうとしたものの、「スマートカメラが接続できない」というトラブルで困っている方もいることでしょう。
スマートカメラが接続されない理由はいったい何なのでしょうか。
原因①規格が合っていない
カメラがスマートカメラの規格に対応しているかを確認しましょう。
旧世代の製品や廉価の製品の場合、スマートホームシステムにそもそも対応していない場合があります。目的の規格に合っているかどうか、よく確認しましょう。
原因②電源が入っていない
規格が正しいことを確認したら、次に電源の確認を行いましょう。
カメラの場合、電源が入っているかの確認は案外分かりにくいもの。機器のランプの色や音、動作などでしっかり判断しましょう。
原因③インターネット回線に繫がっていない
電源が正常に入っている場合、最も多い原因として考えられるのは「カメラがインターネット回線に繫がっていない」ことです。
スマートホームシステムはネットワークの使用が前提になっているため、普通のカメラと違ってネット回線に繋げる必要があります。よって使用説明書をよく読み、手順に従ってルーターの設定やカメラの接続設定を行いましょう。うまくいかない場合は、トラブルシューティングの各項目に従って解決してください。
原因④Wi-Fiの周波数があっていない
Wi-Fiの周波数は2.4GHz、あるいは5GHzを使用する場合が一般的です。仮にスマートカメラが指定している周波数が、利用しているインターネット回線の周波数と合致していないと、接続できない理由になります。
カメラと回線のそれぞれのWi-Fi周波数帯を確認し、合っているか確かめましょう。
解決しなければメーカーに問い合わせを
以上の項目を確認したうえであらゆる解決法を試みたものの、どうしても直らない場合、最終的にはスマートカメラのメーカーに問い合わせることをお勧めします。
ただ多くの場合、スマートカメラが接続されない原因は「インターネットに接続できないため」です。
オフラインで利用できるスマートホームカメラはある?
「ネットに接続できない」ことが、スマートカメラがスマートホームシステムに接続されない理由として最も多く見受けられました。そのことを踏まえたうえで、オフラインで利用できるスマートカメラはあるのでしょうか。
答えとしては、オフラインで利用できるスマートカメラはありません。なぜなら「オフラインで利用できるカメラ」は普通のホームカメラにあたるからです。スマートカメラは定義上、「オンラインでの使用」が前提になるため、そのようなものは存在しません。
インターネット回線不要の「SIMカメラ」
では、もしインターネット回線がない家庭でスマートホームを使いたい場合、どのようにすればよいのでしょうか。実はインターネット回線を利用していなくても、スマートカメラとして利用できる「SIMカメラ」という製品が存在します。
スマートフォンの内部に差し込まれている「SIMカード」をご存知の方も多いでしょう。SIM(Subscriber Identity Module)とは、契約者の情報が記録された小型のICチップのことです。
「SIMカメラ」は、じつはSIMカードと同様の仕組みを用いています。スマートフォンの契約体系や料金プランをイメージすると、SIMカメラの利用法や注意点についてより理解できるでしょう。
以下では、SIMカメラの仕組みやメリット・デメリットを解説します。
SIMカメラの仕組み
SIMカメラは、SIMカードを内蔵したカメラのことです。スマートフォンと同様に、LTE(4G)のデータ通信回線を利用してインターネットに接続するため、「LTEカメラ」とも呼ばれています。
カメラが撮影した動画はLTE回線を通じてクラウド上のストレージ等に転送されます。 撮影した動画はスマートフォンなどからクラウド上のデータにアクセスすることで、リモートで確認できます。 したがって、設置場所にインターネットの固定回線がなくても遠隔監視が可能です。
SIMカメラのメリット
- 通信回線の敷設が不要で、設置が容易
- 移動しながら利用できるため、通信速度が安定(インターネット回線の場合、自宅内の場所によって通信速度が低下する場合がある)
- インターネット回線に比べ、より廉価な通信料金で運用できる
SIMカメラのデメリット
- 移動通信システムは基地局に依存するため、もともと通信環境の悪い場所や地域では映像が遅延する可能性がある
- 通信事業者のサービスエリア外では利用できない
- データ通信量に制限があるプランの場合、動画の容量に注意する必要がある
スマートホームカメラを交換するならサービスの乗り換えから検討する

スマートカメラがうまく接続できない場合、インターネット回線の手続きやホームカメラの設定からやり直すことは手間や費用がかかるものです。その場合、ホームカメラそのものを交換することを念頭に置いているかもしれません。
スマートホームサービスの乗り換えも検討を
実はホームカメラを交換するより、根本のスマートホームサービスから一気に乗り換えてしまうことが選択肢のひとつとしておすすめです。
なぜなら、スマートカメラで撮影した映像を連携したアプリから確認することはたしかに有用ですが、スマートホームサービスの導入によって可能になるサービスの中では一部の機能に過ぎないからです。
汎用性の高いスマートホームサービスがおすすめ
本来、スマートカメラと連携することでさまざまな機器と接続し、サービスに高い汎用性をもたせることができます。
たとえば、スマートフォンから直接カメラの操作を行ったり、スマートスピーカーによる音声操作や遠隔地からリモートでの操作をしたり、不審者を発見したらカメラの警告音を鳴らすなどの定型動作を自動化できたりします。
このように、汎用性の高いスマートホームサービスは単機能にとどまらないため、乗り換えの検討をおすすめします。
ますます便利になるスマートホームカメラ
ネットワークに接続することで、不審者対策に大きな効果を発揮するスマートカメラですが、その用途は防犯目的に限りません。
乳幼児や高齢者を見守り、何かあったときにはスマートフォンのアラームで知らせてくれます。また、出張や旅行などで長期間自宅を不在にする際は、飼っているペットや育てている植物の様子が気がかりなものです。スマートカメラで何か異変を感じたら、親戚や知人に一時的に世話を頼むこともできます。
ホームカメラは小型化のみならず、暗視性能や解像度、首振り機能・自動追跡機能・防塵防水対応などスペックもますます向上しています。便利なスマートカメラを有効活用し、生活をもっと快適にしましょう