IoTに対応したスマート冷蔵庫を解説。活用法や選び方のポイントとは

スマート冷蔵庫
スマート冷蔵庫

インターネットに接続された(IoT化)冷蔵庫=スマート冷蔵庫によって、我々の生活はどのように便利になるのでしょうか。

スマート冷蔵庫の選び方や活用方法について解説します。

IoTを活用したスマート冷蔵庫とは

IoTスマート冷蔵庫とはどのようなものなのか、機能や活用方法について、またスマート冷蔵庫の普及の現状についても紹介します。

スマート冷蔵庫とは。機能を紹介。

スマート冷蔵庫とは、インターネットに接続された冷蔵庫でスマートフォンやタブレットと連携して多様な機能を備えている冷蔵庫です。スマート冷蔵庫は、インターネットに接続していることから以下のような機能を持っています。

機能解説
遠隔操作と監視スマートフォンアプリを使用して、冷蔵庫の運転状態を確認し、遠隔から操作が可能です。内蔵カメラで冷蔵庫内の食材をチェックし、外出先からでも中身を確認できます。
食材管理賞味期限の追跡や食材の在庫管理を自動化し、食品ロスを減らすことができます。スマートスピーカーと連携して、音声で食材を登録し、レシピ提案を受けることも可能です。
エンターテインメント音楽や動画を冷蔵庫のディスプレイで再生し、キッチンでの作業を楽しくします。
節電機能ユーザーの生活リズムや使用パターンを学習し、省エネ運転を実現します。
安全性とメンテナンス冷蔵庫の扉の開閉通知や、故障時のアラートをスマートフォンで受け取ることができます。

スマート冷蔵庫の活用方法

日常生活でスマート冷蔵庫の機能を最大限に活かすためのヒントをいくつか紹介します。

食材の賞味期限管理

庫内の食材管理を行うことで、賞味期限が近づいている食材をアプリが通知し、食品ロスを減らすことが可能です。

スマートスピーカーとの連携

Amazon AlexaやGoogleアシスタントなどのスマートスピーカーと連携して、音声で冷蔵庫に収納した食材を登録できます。

常備食品リストの作成

アプリやスマートスピーカーを通じて「常備食品リスト」の登録食材があるかどうかを確認することが可能で、買い忘れなどを防ぐことが可能です。

レシピ提案機能の活用

冷蔵庫内の食材からレシピを提案してもらい、献立のアイデアに困ったときの助けになります。

外出先からの冷蔵庫の管理

スマートフォンのアプリを使って、外出先からでも冷蔵庫の中身を確認し、必要な食材のみを購入できます。

家族とのコミュニケーションや見守り

スマート冷蔵庫のディスプレイを使って、外出先から家族にメッセージを送ることや、冷蔵庫の開閉履歴を活用した高齢者の見守りなどに活用することが可能です。

スマート冷蔵庫の普及の現状

冷蔵庫に限らず、インターネットに接続可能な様々な家電が登場しています。外出先からでもエアコンや調理器具、テレビの操作が可能なIoT家電・スマート家電は我々にとって身近な存在になりつつあります。総務省が公開する「令和4年版 情報通信白書」によると、国内のIoT家電保有率が2011年の6.2%だったものが2021年では9.3%へと約1.5倍の割合で増えています。

情報通信機器の世帯保有率の推移

情報通信機器の世帯保有率の推移
総務省「令和4年版 情報通信白書」より

スマート冷蔵庫やその他のIoT家電の普及状況などについては、モニタスが2023年10月に発表した「IoT家電に関する調査」結果でも確認できます。

IoTの普及率についてはこちらで詳しく紹介しています。
関連記事:IoTの普及率。世界と比べて日本では普及しないと言われる理由

IoT家電の保有状況 

モニタスの調査によれば、IoT家電を保有している方は15.8%、保有していない方は84.2%となっており、若い男性で保有率が高くなっている傾向があるようです。性年代別構成をみると「男性20代」27.5%、「男性30代」22.5%と男性若年層で保有割合が高くなっており、「女性50代」で9.2%となっています。

IoTの保有状況
モニタス「IoT家電に関する調査」より

スマート冷蔵庫の保有状況

スマート冷蔵庫を保有している方の割合は23.8%となっています。他の家電では、エアコン44.4%。スマートスピーカー37.6%、スマート洗濯機21.2%などとなっています。

持っているIoT家電
モニタス「IoT家電に関する調査」より

このように、まだまだIoT家電の普及率は15%前後と高くはないものの、先出の総務省のデータを見れば年々普及が進んでいることがわかります。

また、モニタスの調査によるとIoT家電を持っている人においては、スマート冷蔵庫の所有率は23.8%となっており、多くの人がスマート冷蔵庫を所有していることがわかります。

家庭内のフードロスに貢献するスマート冷蔵庫

近年では「持続可能な社会(SDGs)」の実現が注目されており、フードロスについても話題にのぼることが多くなっています。

フードロスの削減にもスマート冷蔵庫は有効です。

まずは、政府広報オンラインの記事を参考にしながらフードロスの現状を紹介し、スマート冷蔵庫がフードロス削減に貢献する機能を紹介します。

今日からできる!家庭でできる食品ロス削減 | 政府広報オンライン

家庭内でのフードロスの現状

食べ残しや売れ残り、賞味期限切れなど様々な理由で、食べられるのに捨てられてしまう「フードロス」。

日本のフードロス量は、毎日10トン車約1,433台分の食品を廃棄しており、年間では523万トンに達しています。また、世界で年間約13億トンとなっており、この量は人が消費するために生産された食料の約3分の1にあたります。

フードロスはどこから発生している?

日本のフードロスの発生源は下記のようになっています。

事業系:279万トン

規格外品、返品、売れ残り、食べ残しなど

家庭系:244万トン

食べ残し、手つかずの食品(直接廃棄)、皮の剥きすぎなど(過剰除去)

食品廃棄等の発生状況と割合

事業系と家庭系がそれぞれほぼ半々の割合となっており、食べ残しや傷んでいたり消費しないまま期限切れになったりしてしまうことも大きな原因となっています。

フードロスを減らすためには、事業者や家庭で一人一人が意識してフードロスを減らすことを意識することがたいせつです。

買い物をするときには買いすぎないこと、料理を作るときには作りすぎないこと、外食するときには注文しすぎないことが重要で、食べきれる量を考えて食事を作ったり外食するときには食べきれる量だけを注文したりすることがフードロスを減らすことにつながります。

フードロス削減にもスマート冷蔵庫は活用できる

スマート冷蔵庫なら、家庭内のフードロス削減にも役立ちます。

これらの機能を活用することで、家庭内で発生するフードロスを減らし、持続可能な消費行動をサポートできます。また、食品の長期保存や食材の酸化を抑える冷却方法の工夫も、食材をおいしく、長く保存することに貢献しています。

食品乾燥機能

食品乾燥機能を備えたスマート冷蔵庫なら、食品を効率的に乾燥させ、長期保存が可能になることでフードロスを削減します。

食材管理アプリ

スマート冷蔵庫はアプリを通じて食材の賞味期限を管理し、期限が近づいた食材を通知することで、食品の消費を促進します。

内蔵カメラ

冷蔵庫内のカメラで食材を確認できるため、買い物時の二重買いを防ぎます。

在庫情報の活用

冷蔵庫内の在庫情報を活用して、必要な食材のみを購入し、無駄な食品の購入を減らせます。

整理と見える化

冷蔵庫や食品保存庫を整理し、食品のムダをなくすことが、食品ロスの削減につながります。

スマート冷蔵庫選びのポイント

スマート冷蔵庫はメーカーやモデルによって異なる機能や特徴を持っています。

そして価格帯もさまざまです。

スマート冷蔵庫を選ぶときのポイントも紹介しますので、自分のライフスタイルや家庭環境に合わせて最適なスマート冷蔵庫を選びましょう。

スマート冷蔵庫を選ぶポイント

スマート冷蔵庫を選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

ポイント解説
扉の開き方右開き、左開き、両開き、観音開き(フレンチドア)など、設置場所や使い勝手に合わせて選びます。
容量家族の人数やライフスタイルに合わせた容量を選ぶことが重要です。一般的には、1人あたり70Lを目安に計算します。
消費電力年間の消費電力量を確認し、電気代の節約にも配慮しましょう。
設置スペース冷蔵庫のサイズだけでなく、放熱に必要なスペースも含めて確認します。
冷凍室や野菜室の位置日常的によく使う機能の使いやすさを考慮して、冷凍室や野菜室の位置を選びます。
機能IoT機能の充実度、自動製氷機能の有無、エコナビ運転など、求める機能が備わっているかも確認が必要です。

スマート冷蔵庫の価格帯

スマート冷蔵庫の価格帯は、モデルや機能によって異なりますが、一般的な価格帯は次のようになっています。

  • エントリーモデル;15万円から20万円
  • 中級モデル:25万円前後
  • 高級モデル:30万円を超えるものもあり、特に高機能やデザイン性を重視したモデルでは100万円を超えることもあります。

これらの価格帯はあくまで目安であり、購入時の販売店や時期によって変動する可能性があります。

スマート冷蔵庫のタイプ別分類

スマート冷蔵庫には、さまざまなタイプがあり、次のようになっています。

基本的なIoT冷蔵庫

インターネットに接続され、遠隔操作や食材管理などの基本的なIoT機能を備えています。

高機能タッチパネル搭載型

タッチパネルを通じて操作でき、料理に役立つ情報や特売情報などを表示できます。

音声機能付き型

音声で情報を伝えたり、スマートフォンからの伝言を読み上げたりする機能があります。

在庫管理機能付き型

食材の在庫を記録し、減ってきたことを自動で検知して知らせる機能があります。

AI搭載型

AIを用いて生活リズムを学習し、家族ごとの好みに合わせたレシピを提案する機能があります。

セキュリティ強化型

インターネットに接続しているため、セキュリティ対策が施されており、不正アクセスのリスクを軽減します。