スマート家電の欠点や問題点とは?安心安全な製品の選び方や活用法を解説


インターネットと接続することでさらに便利に活用の幅が広がるスマート家電。さまざまなメーカーからあらゆる製品が発売されており、われわれの生活にも広く活用されています。
しかし、スマート家電には問題点やリスク、危険性などはないのでしょうか。スマート家電の欠点や危険性、製品選びのポイントについて解説します。
スマート家電の欠点や問題点とは
近年需要が高まってきたスマート家電ですが、さまざまな欠点や問題点が挙げられます。ここでは5点紹介します。
- 初期費用が必要となる
- 設置が難しい
- 電波に影響される
- 電力供給が増える問題
- セキュリティ面が不安
初期費用が必要となる
スマート家電を利用するには、対応している家電を購入しなければいけないため、初期費用がかかります。
たとえば、古い冷蔵庫などは新しくスマート家電に対応している製品などに切り替える必要があります。家電は製品によって異なるものの、決して安い価格ではないため、初期費用を負担に感じる人もいるでしょう。
設置が難しい
スマート家電化するには、機器の設置だけでなく設定も行う必要があります。電化製品に弱いという方にとっては難易度が高いと感じるでしょう。
もちろんインターネットなどで設置・設定方法を調べられますが、調べても設定できないという方も多いです。
電波に影響される
あらゆるものをインターネットで接続するとなると、電波干渉問題が発生し、正常に接続できなくなる問題も考えられます。
特にスマート家電化した場合は、通信量の増大によってインターネットの通信遅延が生じるおそれがあります。また、インターネットで通信障害が発生するリスクも考えられるでしょう。
電力供給が増える問題
昨今、ロシアによるウクライナ侵攻といった国際情勢の影響で、世界各国でエネルギー不足が懸念されており、電気料金にも影響が出ています。
スマート家電を利用している家庭が増えると、全体の消費電力は増加してしまうでしょう。
近年は、周りの光や熱を電気エネルギーに変えることができる「エネルギーハーベスティング」の技術が注目されはじめています。しかし、いまだ認知度が低いため、電力不足問題は解決されていません。
セキュリティ面が不安
スマート家電はインターネットを利用するため、サイバー攻撃を受けるリスクがあります。セキュリティ対策をしていても、ハッキングされてしまう懸念は払拭しきれません。
個人情報だけでなく、クレジットカードやキャッシュカードなどの情報も漏えいしてしまう可能性はゼロではありません。
スマート家電を含むIoT機器のセキュリティについてはこちらで詳しく紹介しています。
関連記事:IoT機器のセキュリティに問題はある?リスクや機器選びのポイントを解説
安心・安全なスマート家電の選び方

スマート家電はリスクがある一方で、便利であることは間違いありません。
では安心・安全なスマート家電は、どのように選べばよいでしょうか。スマート家電や製品を選ぶポイントについて紹介します。
安すぎるスマート家電には注意
安すぎるスマート家電は、セキュリティ面が不十分であったり、エネルギー消費量が多かったりするおそれがあるため、注意が必要です。
もちろん安い製品すべてが該当するわけではありません。しかし、セキュリティ対策やエネルギー消費量の削減はさまざまなシステムの導入を行い、コストがかかるのが一般的です。価格に反映されるのが通常のため、安すぎるスマート家電の購入は控えるようにしましょう。
OSとファームウェアを更新できる家電
OSとファームウェアを更新できるスマート家電を選ぶのがひとつのポイントです。
脆弱性を修正するプログラムの更新できる製品を選ぶと、セキュリティ対策も最新にアップデートできます。
古い製品は選ばない
スマート家電の中には管理画面がある製品が多く、ログイン時のパスワードが設定されています。
しかし、古い製品はパスワードの文字数が少なく、文字種が制限されていることが多く、簡単にパスワードがわかってしまう可能性もあります。
いくらセキュリティ対策がされていてもパスワードを知られてしまっては意味がありません。古い製品の購入は控えましょう。
スマートフォンのOS対応機器であるかをチェック
スマート家電の操作はスマートフォンで行うのが一般的ですが、自分が使っているスマートフォンのOSが対応しているかを確認しましょう。
基本的にスマート家電はAndroidとiPhoneのiOSの両方で使えますが、OSのバージョンによっては非対応の家電もあります。また、Androidは使えるものの、iOSは非対応という場合もあります。
スマート家電を購入する前に対応OSをチェックしておきましょう。
スマート家電をさらに便利にするスマートホーム
スマート家電をさらに便利にするには、スマートホームがおすすめです。
とはいえ、スマートホームとはどのような住宅であるか分からない方もいるでしょう。スマートホームの概要とどのように便利になるのかを紹介します。
スマートホームとは
スマートホームと似た言葉に「スマートハウス」があります。スマートハウスとは、ITと最新テクノロジーを融合させ、自宅のエネルギーを効率よく使い、利便性の向上やエネルギー消費の削減ができる住宅のことです。また、HEMSがあれば月々の電気消費量を確認できるため、電気料金が見える化でき、節電などにも役立ちます。
一方で、スマートホームとは、IoT機器やスマート家電、スマートフォンなどで家の家電を操作や、住環境の最適化を可能とするサービスを指します。その一部としてスマートハウスも含まれています。
スマートホームとスマート家電はインターネットで家の家電を操作できるため、住環境の向上にも役立つでしょう。また、自宅で太陽光発電を行い、蓄電を行っておけば停電時でもスマート家電の利用が可能です。
家事効率の向上に役立つ
スマートホームであれば、外出先でもスマートフォン1台でスマート家電を操作できます。たとえば、帰宅時間に合わせてエアコンを付けたり、お風呂を沸かしておいたりすることが可能です。
また、冬の寒い時期に、寝室に居ながらもリビングのエアコンや床暖房などを付けておくなど、家の中にいても遠隔操作が可能なのはメリットといえるでしょう。
家のセキュリティにも役立つ
スマートロックをドアに設置していれば、鍵の閉め忘れはなくなります。スマートフォンで鍵の施錠状況を確認できるうえ、外出先でも施錠できるため、セキュリティ面が向上します。
さらに、スマートカメラを設置しておけば、以下のような活用方法ができます。
- 家で留守番中の子どもの様子を外出先から見守る
- 高齢者の親の状況などを確認する
- 万が一泥棒などが侵入してきた場合、すぐに通報できる
スマートホームと相性が高いスマート家電とは
スマートホームと相性が高いスマート家電は、主に以下の5つです。
- スマートスピーカー
音声認識が搭載された機器で、自宅の家電を言葉で操作できる
- スマートリモコン
リモコン1台で、すべての家電を操作できる
- スマートロック
スマートフォンで鍵を施錠できるため、外出先でも鍵の閉め忘れがなくなる
- スマートプラグ
コンセントに挿すことで家電をIoT化できる機器で、リモコンを使わない家電などにも利用できる
- ネットワークカメラ
家の中をカメラで確認でき、高齢者の親や留守番中の子供の状況、また泥棒などが入ってきたときの状況を把握できる
スマート家電の活用方法についてはこちらで詳しく紹介しています。
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