スマートホームにおけるパネルを解説。種類や役割についても紹介


スマートホーム環境をさらに便利にするポイントとして、スマートホームに対応したパネルを活用する方法があります。
スマートホームにおけるパネルの役割や種類について解説します。
スマートホームにおけるパネルの種類と役割
スマートホームには「パネル」を設置することがあります。
このパネルは機能面で大きく次の二つに分類ができます。
- おもにエネルギー管理を目的とするもの
- 家庭内のスマートホーム機器を管理するもの
スマートホームパネルの種類や役割について紹介します。
スマートホームパネルとは
スマートホームパネルとは、スマートホームの壁などに設置されるコントロールパネルで、電源管理やスマートホーム機器を管理する製品のことです。
スマートームパネルの機能
蓄電池やソーラーパネルなどの再生可能エネルギー源と家庭の配線を接続し、家電製品や照明器具などに電力を供給する目的のスマートホームパネルには、以下のような機能があります。
電力の自給自足
スマートホームパネルは、外部電力や蓄電池からの電力を選択的に使用したり、ソーラーパネルなどで発電した電力を蓄電したりすることができます。
これにより、電力の安定供給や節電、電気料金の削減などが可能になります。
ホームバックアップシステム
スマートホームパネルは、停電時に自動的に電源の切り替えを行い、蓄電池からの給電を開始します。
また、スマホアプリで電力消費量やバッテリー残量を管理したり、使用する配線の優先順位を設定したりできます。
これにより、停電時にも家族の安全や快適さを守ることができます。
スマートなエネルギー管理
スマートホームパネルは、スマホアプリでリアルタイムのエネルギー消費情報やレポートを視覚化してお知らせします。
また、時間帯によって電力の使用方法をカスタマイズできます。
たとえば、昼間のピーク時は蓄電システムに蓄えた電気を使い、夜間は外部電力を使って蓄電システムを充電するといった設定が可能です。
また、スマートホーム機器を一括管理する目的のスマートホームパネルでは、次のような機能があります。
カスタマイズ可能なウイジェット
よく使う照明の調整、スマートカメラの映像の確認、音楽の再生などを素早く行えます。
定型的なアクションを記録
ドアのロック、照明の明るさ、エアコンの調整などの一連の操作が、定型アクションを事前に設定することでワンタッチで利用できるようになります。
利用していないときには壁の装飾
スマートホームパネルを使用していないときは、お気に入りの写真や時刻などが表示され、ご自宅の環境に自然に溶け込みます。
さらにパネルに人が近づけば搭載した赤外線技術で接近を検知しディスプレイがホーム画面に戻るような機能があります。
スマートホームパネルの種類
スマートホームパネルには、それぞれに特徴や用途が異なるものがあります。
自分のニーズや予算に合わせて、適切なものを選ぶことが重要です。
ここでは、参考に以下の3つを紹介します。
停電時に即座に蓄電池から電源を供給する製品
蓄電池や発電機と組み合わせて使用できます。
音声アシスタントAIと連携する製品
音楽再生やスマートホーム機器の操作などができます。
消費電力の「見える化」等、HEMSの基本的機能を担う製品
従来は分電盤とは別に設置する必要のあったECHONET Lite™対応エネルギー計測ユニットを、分電盤に内蔵しています。
内蔵するエネルギー計測ユニットでは、主幹、分岐回路、ガス、水道、発電を計測できます。
家庭内でのエネルギーを見える化するスマートハウス

紹介したように、スマートホームパネルはエネルギー管理の役割をするため、ここではエネルギー管理に関係が深い「スマートハウス」について解説します。
また、スマートホームとスマートハウスとは似たような言葉ですが、2つの違いについても解説します。
スマートホームパネルによるエネルギー管理とは
スマートホームパネルを使うと、停電時にも電力を確保したり、電気料金を節約したりすることができます。
また、スマートホームパネルは、スマホアプリで操作できるので、自分の好みやニーズに合わせて電力の使用をカスタマイズすることも可能です。
スマートホームパネルは、エネルギー管理において、以下のようなメリットがあります。
省エネ
スマートホームパネルは、家庭内のエネルギー消費量をリアルタイムでモニタリングし、無駄な電力使用を抑えられます。
また、電力会社からの電気を減らし、自家発電した電気を優先的に使うことで、電気料金を削減できます。
創エネ
スマートホームパネルは、ソーラーパネルなどの再生可能エネルギー源と連携し、自分で電気を作ることができます(創エネ)。
これにより、エネルギーの自給自足を目指せますし、CO2削減にも貢献できます。
蓄エネ
スマートホームパネルは、蓄電池と連携し、余った電気を貯めることができます。
これにより、停電時にも電力を使えるようになります。
また、電力会社のピーク時やオフピーク時の電気料金の差を利用して、電気を売ったり買ったりできます。
スマートホームとスマートハウスの違いとは
スマートホームとスマートハウスは似ている言葉ですが、次のように区別されています。
スマートホーム
スマートホームは、インターネットを使って家電や設備を操作したり、外部のサービスを受けたりできる技術やサービスを指します。
たとえば、スマートフォンやスマートスピーカーでエアコンや照明を遠隔操作したり、玄関の施錠やカメラの映像を確認したりできます。
スマートハウス
スマートハウスは、IT技術を使って家庭内のエネルギー消費量を最適にコントロールする住宅を指しており、ハード面を意識した用語です。
たとえば、太陽光発電システムや蓄電池、HEMSなどを備えて、電気料金を節約したり、停電時にも電力を確保したりできます。
最近では、スマートハウスもIoT技術を取り入れて、家電や設備をコントロールできるように進化しています。
そのため、スマートハウスとIoT住宅はほぼ同じ意味になってきています。
スマートホームとスマートハウスの違いについてはこちらで詳しく紹介しています。
関連記事:スマートホームとスマートハウスの違いを解説。あなたが求めているのはどちら?
スマートハウスのメリットとは
スマートハウスのメリットは、以下のようなものがあります。
光熱費を削減できる
太陽光発電システムや燃料電池などで自家発電ができ、電力会社からの電気を減らせます。HEMSによって無駄なエネルギー消費を抑えることもできます。
災害時でも電力を確保できる
蓄電池があれば、停電時にも電力を使えます。
また、遠隔操作システムを利用すれば、外出時に気象情報に応じてシャッターを閉めたりできます。
補助金を受けられる可能性がある
国や自治体によっては、スマートハウスの建設や設備の導入に補助金が出る場合があります。
快適で豊かな暮らしができる
スマートフォンやスマートスピーカーなどで、家電や設備を遠隔操作したり、自動化したりできます。
家事や子育ての負担を軽減したり、防犯性を高めたりできます。
CO2削減に貢献できる
再生可能エネルギーを活用し、省エネ機器や設備を使うことで、温室効果ガスの排出量を減らせます。
スマートホームのパネルは災害時にも活躍
普段の生活ではエネルギー消費の見える化やソーラーパネルや蓄電池を利用して節電に役立つスマートハウスやスマートホームパネルですが、実は万一の災害時にも大いに役立ちます。
ここでは、災害時に活躍するスマートホームパネルについて解説します。
スマートホームは災害時にも活躍する
スマートホームのパネルは災害時にも大きなメリットがあります。
スマートホームパネルを使うと、停電時にも電力を確保したり、電気料金を節約したりすることができます。
スマートホームパネルが災害時に役立つ仕組み
災害時には、スマートホームパネルが以下のように活躍します。
電力の自給自足
スマートホームパネルは、ソーラーパネルなどで自家発電ができ、電力会社からの電気に頼らなくても済みます。
これにより、災害によって主要な電力供給がストップしても、家庭内の電化製品を使えるようになります。
電力の備蓄
スマートホームパネルは、蓄電池と連携し、余った電気を貯めることができます。
これにより、停電時にも電力を使えるようになります。
電力の管理
スマートホームパネルは、スマホアプリで電力消費量を管理したり、あらかじめ指定した配線への緊急時バックアップをしたりと多様な機能も備えています。
これにより、災害時にも必要な電力を確保したり、無駄な電力使用を抑えたりすることができます。
スマートホームサービス会社に問い合わせる
スマートホームパネルの導入に悩んだらスマートホームサービス提供会社に相談してみましょう。
スマートホームパネルをスマートホームサービス会社に問い合わせるメリットは、以下のようなものがあります。
導入の相談や見積もりができる
スマートホームサービス会社に問い合わせれば、自分の家に合ったスマートホームパネルの導入方法や費用を相談したり、見積もりをもらったりできます。
専門的な設置やメンテナンスができる
スマートホームパネルは、電気工事や配線の変更など、専門的な知識や技術が必要な設置作業があります。
スマートホームサービス会社に依頼すれば、安全かつ正確に設置してもらえます。
また、定期的なメンテナンスや故障時の対応もスマートホームサービス会社が行ってくれます。
付加価値の高いサービスを受けられる
スマートホームサービス会社に問い合わせれば、スマートホームパネルの使い方や設定方法を教えてもらえます。
また、スマートホームサービス会社は、スマートホームパネルと連携する他のスマートホームデバイスやサービスを提供している場合もあります。
たとえば、スマートロックやスマートスピーカー、スマートメーターなどのデバイスや、電力の売買やシェアリングなどのサービスを利用できる場合もあります。



